2025.09.14

A東京のテーブス海「全てがナンバーワン」…TOYOTA ARENA TOKYO初戦を語る

新アリーナでのプレーに喜びを隠さなかったテーブス海 [写真]=B.LEAGUE
バスケットボールキング編集部

 9月13日、TOYOTA ARENA TOKYOで『B.LEAGUE GLOBAL INVITATIONAL 2025』が開催され、アルバルク東京がNBA Gリーグ・ユナイテッドと対戦した。新アリーナでの国際試合は延長戦にもつれる接戦となったが、A東京は95-108で敗れた。

 この試合、セバスチャン・サイズライアン・ロシターはベンチ入りしたものの、筋肉の不調もありコートには立たなかった。その中でテーブス海は18分4秒出場し、6得点6アシストをマーク。限られた出場時間、メンバーの中でゲームを組み立て、攻守でチームに貢献した。試合後の囲み取材では、ゲームの振り返りや相手の印象、さらに初めてプレーしたTOYOTA ARENA TOKYOの雰囲気について語った。

「(帰化選手のロシターを含めて)外国籍が万全ではない状況で日本人だけで95点を取れたのはプラスだと思います。戦力補強もして、新しいアルバルクを見せたいところでしたが、ケガ人が出てしまった。ただ、その中でも早い展開のバスケを試せたのはいい経験でした。Gリーグ・ユナイテッドのようなタレントぞろいのチームともこれだけ戦えたのは自信につながります」

 対戦相手については「2メートルを超える選手がいて、1on1のスキルや勝負どころで決めきる力はさすが」と評価。身体能力と個の力を見せつけられながらも、日本人主体の布陣で渡り合えた点に手応えを感じていた。

 TOYOTA ARENA TOKYOについて問われると「本当に楽しかったですし、ファンの皆さんも素晴らしい雰囲気を作ってくれた。やっとみんなの前でここでプレーできてうれしかった」と振り返り、「全てがナンバーワン。やりやすさを感じました」と自信を込めた。観客との距離の近さについても「NBAに近い雰囲気で、プレッシャーではなく楽しくできた」と新本拠地の魅力を語った。

 また、今シーズンの取り組みについては「ポゼッションを増やしてオープンな3ポイントを狙うことを心掛けています。今日はサイズが小さい分、特に意識しましたが、さすがに毎試合(3ポイントを)37本も打つことはないと思います。ただ、早い段階で“オープン3”シチュエーションを作る意識は今シーズン大事にしたい」と説明。新しいスタイルに挑戦する姿勢を強調した。

 さらに新加入選手との連携にも言及。「マーカス(フォスター)が勝負どころで1on1の力を見せてくれて、パスもうまい。僕も一緒にやっていてやりやすい。これから一緒にゲームを組み立てたい」と信頼を寄せた。中村浩陸についても「ベンチから出てきてオープンシュートを決め、ディフェンスも相変わらず粘り強い。もっとプレータイムが増えると思う」と期待を口にした。

 シーズン開幕を控えた心境については「ずっと楽しみにしていました。まずはチーム全員がケガを治して万全な状態で戦うことが大前提。(開幕戦となる宇都宮)ブレックス戦でこのアリーナの公式戦初勝利を挙げられるように練習していきたい」と意欲を語った。

 延長戦の末に黒星を喫したが、新アリーナでの国際試合を通じてチームの方向性を示す内容となり、開幕への準備につながる一戦となった。TOYOTA ARENA TOKYOという舞台を得たA東京は、新戦力の力も加えながら新シーズンに向けて歩みを進めている。

文=入江美紀雄

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