2025.09.30

【B1クラブ展望/島根】「新風を巻き起こせるか…新加入と既存選手の融合に注目」

昨季で一区切り、島根は今季、新たな一歩を踏み出す [写真]=B.LEAGUE
バスケットボールコメンテーター

 リーグ屈指のスコアリングガードである安藤誓哉が退団し、4年間で3度のCS出場を果たしたポール・ヘナレヘッドコーチも退任。プレミア開幕を控える今シーズンの島根スサノオマジックは、大きな転換期を迎えている。

 広瀬健太強化本部長はジェネラルマネージャー(GM)に役職を改め、クラブとしてもトップチーム運営を広瀬GMに一任する体制を明確にした。新加入は日本人選手4名で、帰化枠やアジア枠は依然空席が残る。9月上旬のプレシーズンではリハビリや調整中の選手も多く、実質7選手での運用となったが、それでもクラブとしての方向性を示す内容を見せた。

 チームはハイペースな展開を志向する。ディフェンスでは相手に合わせてマークを入れ替えたり、カバーを素早く行うことで、ミスマッチを恐れず脚を使って相手に落ち着きを与えない。オフェンスでは10秒以内のショットを狙い、全員が積極性を持って早い段階から仕掛けていく。こうした新生スサノオマジックの姿勢は、西地区を盛り上げる原動力となるだろう。

 開幕時点でのロスターがどこまで整うかは、ハイペースバスケットを実現する上で重要である。第2節では昨シーズンのロスターを維持する王者・宇都宮ブレックスと対戦し、試金石となる可能性が高い。その後のホーム2連戦では、横浜ビー・コルセアーズに移籍した安藤の凱旋が予定されており、10月は島根のシーズンを占う重要な月となる。

■KEY PLAYER/PG・SG #77 岡田侑大

島根に新風を吹き込む岡田に期待 [写真]=B.LEAGUE

 身体的、技術的に成長を続けるリーグ屈指のスコアリングガード。プルアップの多彩さ、リム周りのフィニッシュ力、そこへ繋げるハンドリングと滑らかなボディコントロール、そして多様なステップバックから放つ3ポイントシュートと、流麗なプレーは時に相手ディフェンスを無力化する。昨シーズンはポイントガードの役割も担い、新天地で迎える今シーズンはその経験を糧に可能性を最大化できるか。大黒柱ニック・ケイとの2メンゲームはチームの最重要オプションとなるだろう。

文=朴航生

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