2026.06.27
6月26日、シンガポールで開催中の「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」の女子準決勝が行われ、精華女子高校(福岡県)がロービル・セカンダリー・カレッジ(オーストラリア)と対戦。グループリーグを首位で通過した精華女子は、決勝進出を懸けて高さとフィジカルの強さを持つ難敵に挑み、全員出場で99-52の快勝を収めた。
試合後、チームを率いる大上晴司ヘッドコーチと、勝利の立役者となった後藤帆乃果、ブバ アイシャ エジネがメディア対応に応じた。
大上HCは、高さやフィジカルで上回る相手に対し「日本人の強みを発揮して勝ちのシナリオに持っていけるかという部分を1つのテーマに戦いました」と振り返る。「とにかくどんなマインドでゲームに臨んでいくか」を重視し、前日のミーティングでは「目の前に手が出てきても怯むな」と強く伝えていたという。
その言葉どおり、選手たちはオールコートで激しいプレッシャーをかけ続けた。「いかに粘り強く、相手が嫌だと思っていることをどれだけしつこく徹底的にやれるか。ガード陣が体格差をリスクに背負わずに、よくプレッシャーをかけ続けてくれた」と、執着心を持ったディフェンスを称賛。「アイシャもよく走ってくれたし、特にアウトサイドの後藤を中心としてよくシュートを思い切り決めてくれたので、うちとしては本当に理想のゲームができたと思います」と手応えを口にした。
その指揮官の期待に完璧に応えたのが、8本の3ポイントシュートを含む24得点を挙げた後藤だ。大会ではここまであまり調子が上がっていなかったというが、「『今日は決めきる』っていう強い気持ちで臨むことができた」と力強く語った。試合前にはブバにチェックしてもらい、高さを想定したうえで上から打つ練習を重ねていたという。「足元に入ってハードにディフェンスしたり、スピードのミスマッチを生かして自分たちが積極的に攻めることを意識しました」と、高さ対策が見事に機能したことを明かした。さらに、「自分がうまくいかないときに仲間を鼓舞したり、3ポイントシュートが入っているときこそ落ち着いて自分のプレーをすることを意識しています」と、今大会を通じた精神面での成長も実感しているようだ。

チームメートへの感謝の言葉を忘れないブバ アイシャ エジネ [写真]=NBA Rising Stars Invitational
インサイドで圧倒的な存在感を放ち、38得点18リバウンドのダブルダブルを達成したブバも、ここまで3試合で驚異的なスタッツを残し続けている。その理由を「毎日自分のために努力し続けていること」と語り、チームメートとの連携についても「私のことをよく分かってくれている。お互いにコミュニケーションを取ることで、試合運びがとても楽になります」と絶対の信頼を寄せる。
自分より大きい相手との対戦にも、「自分がすべきことは自分のバスケットに集中すること。それを貫いてプレーするだけです」と動じる様子はない。一方で「今日は右手のレイアップを外してしまったので、そこを強化したいです」と、現状に満足することなく課題を挙げた。
今大会、精華女子は試合を重ねるごとにチームとしての完成度を高めている。この試合でも、ハーフタイムに「打ったらリバウンドだけ行こう」と声をかけられた安藤優愛が後半に見違えるように3ポイントシュートを量産し、全員出場でタイムシェアをしながら戦い抜いた。

ベンチを含めてチームで勝ち上がってきた [写真]=NBA Rising Stars Invitational
28日に行われる決勝に向け、それぞれの胸には熱い思いが宿っている。大上HCが「今回ここに来て3試合ゲームをやらせていただいて、そういうチームからいろいろ感じたことだったり得たことをしっかりファイナルで発揮して、優勝しようということを伝えたいです」と語れば、後藤も「全員が出てタイムシェアもできたと思うから、次の決勝に向けて自分たちのコンディションをしっかり整えて戦っていきたい」と先を見据え、「自分たちが感じたことや経験をチームに持ち帰って、絶対優勝して帰ります」と決意をにじませる。
そしてブバは、「チームが勝てるよう、自分ができることを出し切りたいです。大事なのはチームワーク。チームメートが毎日ベストを尽くし続けることが、私たちをチャンピオンにしてくれると信じています」と語り、力強くこう締めくくった。「私たちは常にチャンピオンだし、何が起きても優勝を狙いに行きます。チャンピオンであり続けます」。
前回大会では、同じ日本の京都精華学園高校(京都府)が初代女王に輝いている。日本勢として大会連覇を狙う精華女子は、大会を通じて成長を見せており、アジアの頂点を懸けた最終戦で最高のパフォーマンスを見せてくれるはずだ。
文=入江美紀雄
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