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八村塁がアジアの高校生に熱いエール…自身主宰のプロジェクトのアジア展開にも前向き

アジアのメディアからの質問に答えた八村塁 [写真]=NBA Rising Stars Invitational
バスケットボールキング編集部

 6月23日、シンガポールでアジア太平洋地域の高校生トーナメント「NBA Rising Stars Invitational 2026」が開幕した。初日の試合の合間に行われたオープニングセレモニーには、ゲストとしてミッチ・リッチモンド氏(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)や、WNBAのレジェンドであるローレン・ジャクソン氏(シアトル・ストーム)、そして八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)が登場し、参加選手たちに激励を送った。

八村が優勝トロフィーを持って登場すると大歓声に包まれた [写真]=NBA Rising Stars Invitational

 八村がステージに現れると、会場に詰めかけたファンからは大声援が送られ、各国の代表として集った高校生選手たちも熱い視線を送っていた。今大会にはアジア太平洋地域から男女各12チームが参加しており、日本からは鳥取城北高校(鳥取県)と精華女子高校(福岡県)が出場している。

 セレモニー後、八村は囲み会見に対応。アジアのメディアからの質問に丁寧に答えた。アジアにおけるNBAの普及や人気拡大への責任について問われると、「日本だけでなく、アジア全体に対する責任があると思っています。現在、アジア出身のNBAプレーヤーは僕だけなので、バスケットボールの文化を育て、より多くのアジア人選手をNBAに送り込むことが僕の役割です」と力強く語った。

 自身も日本の高校バスケットボール環境で育った八村。「子どものころはいつも海外でプレーしたいと夢見ていました。僕が高校生のときはこうした大会はなかったので、アジア中から選手が集まって競い合えるのは本当に大きなことですし、若い頃にこういう機会があればよかったなと思います」と、本大会の意義を強調した。

 アジア人選手が世界レベルで戦うためのアドバイスとして、「フィジカルの面で不利なのは確かですが、それを証明する方法はたくさんあります。河村勇輝(シカゴ・ブルズ)を見ればわかるように、彼は毎日自分より大きな選手と競い合っています。自分を信じて、自分に何ができるかを見つけることが大切です」と、NBAで奮闘する後輩を例に出し、エールを送った。また、必要なスキルについては「IQやクイックネス、スピード、そしてシュートスキルが重要です。これらは身長や強さに関係なく、自分でコントロールして向上させることができる部分です」と具体的なポイントを挙げた。

 さらに、国際舞台で戦う上でのマインドセットにも言及。「ゴンザガ大学に行ったときによく言われたのが、『シャイなプレーをしている』ということでした。コートの上ではそうであってはいけません。常にアグレッシブに、ゲーム全体を変えようとする姿勢を持たなければならない。アジアの選手にはそういったマインドセットが不足しがちなので、僕はそれを教え、どうすればいいかを示していきたいです」と、メンタル面の成長の重要性を説いた。

 日本のメディアから、自身が主宰する次世代育成プログラム「BLACK SAMURAI」について問われると、「日本だけでなく、アジアにも広げていきたいと思っています」と明言。「今回はそれも含めて、シンガポールやアジアのバスケがどういう状態にあるのかを自分でも分からなきゃいけないと思って、今回来させてもらいました」と、アジア展開へ向けて現地の熱量やレベルを直接肌で感じるために本大会へ参加したことを明かした。「中国や韓国、フィリピン、タイ、シンガポール、マレーシアなど、バスケが盛んな国々に行くことでアジアのレベルがわかり、子どもたちの夢につながるアドバイスができると思っています」と、今後のプロジェクト拡大へ強い意欲を示した。

 最後に今後のビジョンについて、「日本だけでなく、アジア全体が僕を見てくれているという大きな目標を持っています。アジアの子どもたちをインスパイアし、文化を変えていきたい。より多くのアジアの子どもたちがNBAプレーヤーになり、活躍できるように、僕に何ができるかを考えていきます」と語った八村。アジアのバスケットボール界をけん引する第一人者として、次世代へかける思いが溢れる会見となった。

文=入江美紀雄

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