2023.10.15
「第99回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会」2次ラウンドが22日に開幕し、B1所属のサンロッカーズ渋谷はB2所属の熊本ヴォルターズに78-75で競り勝った。
SR渋谷はW杯帰りで新加入の日本代表、ジョシュ・ホーキンソンが両チーム最多の24得点を挙げ、攻撃をけん引。同じく新加入の田中大貴は26分超コートに立ち、今年1月に受けた腰椎椎間板ヘルニアの手術からの回復が順調であることを示している。
今シーズン初の公式戦に臨んだSR渋谷は、第1クォーター中盤から熊本にペースを握られ、第3クォーター終盤まで追いかける展開が続いた。今季からSR渋谷を指揮するルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)は、「トランジションの細部にいたるレベルに、チームはまだ達していません。相手に走られ、オープンで3ポイントシュートを決められるような試合をしてはいけません」と自戒を込める。
後半、SR渋谷の守備がタイトとなり、前半は50パーセントだった熊本の3ポイント成功率を23.5パーセントにまで落ち込ませた。攻撃面ではインサイドへの圧力が増したことで、後半だけで15本のフリースローを獲得、12本を成功させた。渋谷の3点リードで迎えた最終局面、熊本の神里和が放った3ポイントシュートはリングをくぐったものの、リプレー検証の結果、試合終了後のアテンプトと判定され、SR渋谷が逃げ切っている。
ホーキンソンはワールドカップでの代表活動を終え、2週間足らずの合流期間でこの一戦に臨んだ。「この時間で完璧にすべてをすり合わせるのは難しい。新しいチームメイト、コーチとのケミストリーには時間がかかる。今日の試合でも、うまくいってないところはあった」と率直に語った。コンディションについては「代表選手はオフを犠牲にして戦う。ただし、価値のある代表活動だったことは間違いなく、その経験とコンディションを整えることへのバランスをうまくとっていきたい」と意気込んだ。
9年間所属したA東京を離れ、渋谷を新天地に選んだ田中にとって、大きかったのはパヴィチェヴィッチHCの存在だった。「新たなシステムをいくつも覚えなければならない環境より、体の状態を上げることに集中できる環境がありました。ルカコーチのバスケへの理解度は高いと自負していますので、他の選手の助けになっていると思います」と力を込める。
代名詞ともいえる背番号24ではなく、渋谷では13を背負う。出身校の長崎西高校では下級生のエース格に与えられる番号で、田中も1年時のみ着けていた。「新しい環境に飛び込み、新たな気持ちになれるかなと」。その船出は上々であるようだ。
ホーキンソンは田中を「ずっと一緒にプレーしたかった」と慕うがゆえに、この日の試合での連係には自らのふがいなさを感じたという。「田中選手がいいパスをくれたのに決められなかったものもある。今後は自分からもパスしてあげたいし、この先もあきらめず、自分にパスを出し続けてくれると信じている」とはにかんだ。
取材・文・写真=横田直
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