2024.05.31
3月16日、さいたまスーパーアリーナで『第99回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会』ファイナルが行われ、千葉ジェッツが2連覇を達成。初優勝を目指した琉球ゴールデンキングスは、2年連続同一カードとなった頂上決戦で69-117と48点差をつけられる完敗を喫し、またしても頂点に一歩届かなかった。
立ち上がりからインサイドの攻防で激しく激突した両チーム。第1クォーターは、琉球も岸本隆一の3ポイントやジャック・クーリーの奮闘もあり21-25と僅差で終えたが、第2クォーターに11得点と停滞。3ポイント成功率56.8パーセント(21/37本)と驚異的なシュート精度で走りだした千葉Jの勢いを止めきれず、後半は第3クォーター37失点、第4クォーター32失点と、最後まで傾いた試合の流れを取り戻せなかった。
B1西地区首位を走る琉球の歯車が崩れ始めたのは、「まず最初のファーストショットで富樫(勇樹)くんと(クリストファー・)スミスに決められてしまったこと」と桶谷大ヘッドコーチ。点差を広げられた第2クォーター以降の展開よりも、「簡単なシュートではなかったけど、警戒していた選手にスペースを詰めきれなかったり、これはいける!と個人的に乗せてしまった。EASLで優勝した千葉に『いける!』と思わせてしまった」と、試合の入りを反省した。
終わってみれば、千葉Jはチーム最多26得点を挙げたスミスをはじめ、20得点の富樫、17得点14リバウンドのジョン・ムーニー、ベンチスタートだった小川麻斗とゼイビア・クックスも含む計5人が2ケタ得点をマーク。琉球はチームリバウンド数でも37-49と差をつけられた。
指揮官は「最初が一つのキッカケになって、点差が開いているときにいつも打たないような変なショットを打っちゃったり。一つひとつ、ちょっとしたところから歪みが大きくなっていって、最終的にこういう展開になってしまった」と、大敗を振り返り、「沖縄から応援しに来てくださった方、応援してくれている方が期待してくださっている中でこの結果。めちゃくちゃ恥ずかしいです」と厳しい表情で話した。
琉球にとって、千葉Jは昨シーズンの天皇杯で敗れ、チャンピオンシップ(CS)で勝利した因縁の相手。3週間後にはリーグ戦での対戦もあるが、「これから千葉と試合があるけど、千葉だけじゃなく、今日みたいな試合はやってはいけない」と指揮官。「自分たちはこの負けから得たものを結果につなげて、ファンの人達に納得してもらえるようにしなければいけない。そんな終盤戦にしていきたい」と引き締めた。
天皇杯制覇に王手をかけながら感じた敗戦の痛みはあまりに大きいが、これを糧としたのが昨シーズンの琉球。まずは中3日で迎える3月20日のB1リーグ第26節・大阪エヴェッサ戦を再始動の一戦とする。
■試合結果
琉球 69-117 千葉J
琉球|21|11|17|20|=69
千葉|25|23|37|32|=117
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