2023.05.28

勝負の第4Qで躍動したコー・フリッピン「このチームは誰がヒーローになってもおかしくない」

第4クォーターに13得点を挙げ、千葉Jを突き放したフリッピン[写真]=池川昭宣
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 5月28日に横浜アリーナで「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2022-23」第2戦が行われ、琉球ゴールデンキングス千葉ジェッツと対戦。88-73で勝利し、悲願のBリーグ初制覇を成し遂げた。

 2度の延長戦に突入した第1戦では、9分43秒の出場で2得点3アシストにとどまったコー・フリッピンだが、第2戦で27分のプレータイムを得ると、勝負所の第4クォーターで13得点と大爆発。最終的には21得点8アシストとチームを勝利に導く活躍で、「日本生命ファイナル賞」に選出された。

 古巣を破り、自身2度目の優勝を果たしたフリッピンは、試合後の会見で「どちらに転んでもおかしくない試合でした。試合終了のブザーが鳴ったときは、選手もスタッフも感情が湧き出した瞬間だと思いますし、優勝はとてもうれしいです」と心境を語った。

 第1戦では不発に終わったものの、フリッピンは第2戦で見事なカムバックを見せ、まさにMVP級のプレーを発揮した。「昨日の試合では約10分で3つのターンオーバーをしてしまい、不甲斐なく思っていたので、今日はもっとボールを大切に扱おうと意識していました。このチームにはとても素晴らしいリバウンダーがいるので、ショットクロックがない場面でも迷いなくシュートを打つことができました」。

ファイナルMVPにはフリッピンが輝いた[写真]=池川昭宣

「シーズンをとおしてチームメートが僕を鼓舞してくれ、常に自分らしく自信を持ってプレーできるようにみんなが助けてくれました」と語るフリッピンは、大舞台でキャリアハイに並ぶ得点とアシストをマークしたが、「特に考えすぎることなく、コート上では正しいプレー、そのときのベストなプレーをしようと心がけました」と語り、試合中は冷静にプレーを選択できていたようだ。

「母も沖縄のプライドを持っていますし、祖父や祖母はキングスが設立された当初からチームのすべてを見ています。自分自身、琉球のユニフォームを着るたびに、『諦めることはしない』と誓ってプレーしていたので、この優勝はプライスレスです」

 沖縄にルーツを持つフリッピンは、「自分たちは沖縄のために戦ってきました。チームとしてトロフィーを掲げることができたのはうれしいことです」とコメント。また、会見中には「このチームは誰がヒーローになってもおかしくない」と語っていたが、優勝を決めた第2戦のヒーローは、間違いなくフリッピンだろう。

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