2023.10.13

ホーム開幕を控えてA東京の指揮官と司令塔がメディア対応…「この2試合は大きな意味を持つ」

ホーム開幕戦を迎えるA東京 [写真]=アルバルク東京
バスケットボールキング編集部

 10月14日・15日、国立代々木競技所第一体育館でホーム開幕戦を迎えるアルバルク東京。対戦相手は、群馬クレインサンダーズとの開幕説に連勝した宇都宮ブレックスだ。Bリーグ創設以来、常に東地区のライバルとして名勝負を繰り広げてきた両チーム。Bリーグでの対戦成績は直近で5連勝したA東京が21勝16敗(関東アーリーカップを含む)とリードを広げている。

 また、今節は昨シーズン、2023年1月8日開催の川崎ブレイブサンダース戦で達成したBリーグクラブ主管試合最多入場者記録の9555人を更新するかにも注目が集まるだろう。今シーズンの優勝争いを左右するかもしれない一戦を前に、指揮官のデイニアス・アドマイティスヘッドコーチと、A東京デビューを果たした司令塔のテーブス海に話を聞いた。

取材協力=アルバルク東京
文=入江美紀雄

「相手の体を張ったプレーに逃げ腰にならないように」アドマイティスHC

アドマイティスHCをは仙台戦の反省と宇都宮戦の展望を語った [写真]=アルバルク東京


――仙台89ERSとの開幕節、特にGame1はタフな戦いとなりましたが、現在のチーム状況を教えてください。
アドマイティスHC
 チーム作りはまだまだ完成していませんし、今後向上すると思っています。シーズン開幕戦は安定感に欠けており、状況判断が崩れてディフェンス面で簡単にやられてしまうことがあり、初戦は一時23点リードしたにも関わらず逆転を許してしまいました。このようなことは新しいチームにはよくあることではありますが、この波をいかに抑えていくかが課題です。あのような試合を決して繰り返してはいけないと思っています。

――ホーム開幕節、宇都宮戦に向けて展望を教えてください。
アドマイティスHC
 まず宇都宮さんは昨シーズンに比べてペースアップしていると感じました。昨シーズンはスローペースのチームでしたが、新加入の(D.J・)ニュービル選手がモーターとなり、非常にスピードアップ、テンポアップしています。今シーズンは積極的に速い展開で得点を狙ってきますので、そこも危険なところだと考えています。

 もちろんフィジカルが強く、オフェンスリバウンドも強いですので、リバウンドがカギになります。群馬との開幕節2試合ともフィジカルな試合をしていました。このフィジカルコンタクトコンタクトの部分、相手の体を張ったプレーに我々が逃げ腰にならないことも重要です。

――どのように戦いますか?
アドマイティスHC
 自分たちがディフェンス面でミスをしないこと、相手選手の個人の特徴をしっかり抑えること。例えば、渡邉(裕規)選手は簡単に5本の3ポイントを決めてしまう選手ですので、簡単に打たせないこと。ニュービル選手は連続10得点も可能な爆発力があるのでそこをしっかり抑えること。(アイザック・)フォトゥ選手もオフェンスリバウンドを5本6本と取れる選手なので注意しなければいけません。

 このように1対1のディフェンスの強化、リバウンド、そしてペースをコントロールすることを意識して戦っていきたいと思います。

――今夏のワールドカップの盛り上がりを受け、初めてバスケ観戦される方も多くいらっしゃると思います。アルバルクのどんなところに注目すればより楽しめますか?
アドマイティスHC
 バスケットボールは一言でいうならば情熱を持ったスポーツです。選手、スタッフ、チームと一つになり戦いますし、そして、A東京は本当に情熱あふれるチームだと思っています。試合に入れば、良いときも悪いときもありますが、どんなときでもこの情熱を忘れず戦い、思い切って情熱をコート上に出していくこと。そういった部分をファンの皆さんに観ていただきたいです。また、バスケットボールは家族でも楽しんでいただけるスポーツだと思います。家族で夕食に行くように、バスケットボールを観に来てくださるとうれしいですね。

――A東京の今シーズンのスローな『ONE FOCUS』について教えてください。
アドマイティスHC
 『ONE FOCUS』はバスケットボールにふさわしい、本当に素晴らしいスローガンだと思っています。我々のチームに本当に必要な考えです。オフェンスでもディフェンスでも一つひとつのプレーでしっかりと集中を保つこと。1試合40分、集中力を途切れさせないこと。そのためには練習の中でも集中力を決して乱さないこと、常にベストを尽くすこと。それが習慣付けられることで試合にそのままつながっていくと考えています。

――アドマイティスHCのコーチングで大切にしていることを教えてください。
アドマイティスHC
 チームを第一優先に考えること、フォア・ザ・チーム、この意識を徹底しています。日頃から、選手一人ひとり、スタッフ一人ひとりに、「何をチームに与えられるのか?」と伝えています。チームから、もらうのではなく与える、そういったことが長いシーズンの間に積み重なり、最終的に素晴らしい景色がみられるものだと思っています。

「バスケ選手として、シーズンを通して成長したい」テーブス海

テーブスは宇都宮のPG陣とのマッチアップを楽しみにしているようだ [写真]=アルバルク東京


――A東京のデビュー戦では大事な場面での活躍が光りました。
テーブス そうですね、勝負所でチームを勝たせられるようなプレーを続けていきたいです。自分は接戦の時こそ力が出るタイプ。そんな状況こそ楽しいと思ってプレーしてます。もし(シュートを)外したらどうしようとか、そういうのは考えてないんですよね。

――ホーム開幕節で対戦する宇都宮はテーブス選手が在籍したことがあります。
テーブス 古巣相手ということで懐かしいメンバーとの再会もありますが、だからこそ勝ちたいです。自分たちアルバルクにとって、この2連戦はとても大きな意味を持っている試合になると思っているので、いいチャレンジだと思ってチームで臨んでいきたいです。(宇都宮在籍時は)ベテランのPGの選手たち、田臥(勇太)選手や渡邉選手、そして鵤(誠司)選手という素晴らしいPGをお手本に練習をしていました。日々の練習や試合で彼らの背中を見てやっていましたので、今回も対戦が楽しみです」

――ワールドカップでの日本代表の活躍を見て、今回、初めてバスケ観戦される方も多いのではないでしょうか。アルバルクのどんなところに注目すればより楽しんでもらえると思いますか?
テーブス チームの一体感ですね! コートに立っている選手がシュートを決めれば、ベンチも盛り上がりますし、ファンの方も一緒になって一体感を持って戦っています。これは会場にお越しいただければ必ず伝わると思っています。

――パリ五輪のロスター入りするためにも重要なシーズンとなります。どの点をステップアップしたいと思っていますか?
テーブス これだけというものはないのですが、もっとうまくならないといけないと思っています。とにかくバスケットボール選手として、シーズン通して成長し続けたいという気持ちです。

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