2024.06.05
B1でのクラブ最高勝率(.450)を記録し、目標に掲げた「ホームゲーム全試合満員」も達成した昨シーズンは実りある1年だったと言えるだろう。
仙台89ERSは2024−25シーズンもクラブカルチャーでもある「GRIND」をスローガンに掲げ、いついかなるときも粘り強く、泥臭く戦って高みを目指す。指揮を託されたのは、地元・仙台出身の落合嘉郎新ヘッドコーチだ。
ロスターは計12名のうち7名が新加入と大きく変化した。攻守を支えるネイサン・ブースは在籍3季目を迎えるが、昨シーズンの躍進の原動力となった阿部諒とヴォーディミル・ゲルンは移籍を決断。チームの得点力とリバウンドが向上したのは阿部、ゲルンの活躍が大きかっただけに、その穴をどう埋めるかが重要なポイントになりそうだ。
とはいえ、チームは開幕前の「第12回 TOHOKU CUP 2024 in AOMORI」で大会連覇を達成。戦った2試合では、ともに失点を70点台に抑え、リバウンド数でも上回った。ブラジル代表に名を連ねる新戦力のクリスティアーノ・フェリシオも2試合連続でダブルダブルを記録するなど、幸先の良いスタートを切った
仙台は今シーズンでクラブ創設20周年を迎える。新体制で挑む節目のシーズン、ブースターの大黄援を背に、狙うは地区上位、そして初のチャンピオンシップの舞台だ。

出身の東北に戻ってきた半澤凌太 [写真]=B.LEAGUE
高校時代からBリーグでプレーした経歴を持つスモールフォワードは、仙台が4つ目の所属チームとなる。ハードなディフェンスを得意としながらも、昨季は51試合の出場で2ポイント成功率は57.4パーセントを記録。確実にシュートチャンスをものにした。
献身的かつオールラウンドなプレーができる点が彼の魅力であり、新天地でも常にハードワークし、チームを機能させる潤滑油になることを期待したい。
文=小沼克年
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