2024.09.21

【B1クラブ展望/仙台】新体制もカルチャーは継続…20年目も粘り強く、泥臭く

仙台は根付いたカルチャーを軸に新体制で今シーズンに臨む [写真]=B.LEAGUE
フリーライター

 B1でのクラブ最高勝率(.450)を記録し、目標に掲げた「ホームゲーム全試合満員」も達成した昨シーズンは実りある1年だったと言えるだろう。

 仙台89ERSは2024−25シーズンもクラブカルチャーでもある「GRIND」をスローガンに掲げ、いついかなるときも粘り強く、泥臭く戦って高みを目指す。指揮を託されたのは、地元・仙台出身の落合嘉郎新ヘッドコーチだ。

 ロスターは計12名のうち7名が新加入と大きく変化した。攻守を支えるネイサン・ブースは在籍3季目を迎えるが、昨シーズンの躍進の原動力となった阿部諒ヴォーディミル・ゲルンは移籍を決断。チームの得点力とリバウンドが向上したのは阿部、ゲルンの活躍が大きかっただけに、その穴をどう埋めるかが重要なポイントになりそうだ。

 とはいえ、チームは開幕前の「第12回 TOHOKU CUP 2024 in AOMORI」で大会連覇を達成。戦った2試合では、ともに失点を70点台に抑え、リバウンド数でも上回った。ブラジル代表に名を連ねる新戦力のクリスティアーノ・フェリシオも2試合連続でダブルダブルを記録するなど、幸先の良いスタートを切った

 仙台は今シーズンでクラブ創設20周年を迎える。新体制で挑む節目のシーズン、ブースターの大黄援を背に、狙うは地区上位、そして初のチャンピオンシップの舞台だ。

■KEY PLAYER/SF #23 半澤凌太

出身の東北に戻ってきた半澤凌太 [写真]=B.LEAGUE


 新加入の日本人選手は、豊富な経験値を誇るベテランの多嶋朝飛を筆頭に4名。その中で、ポイントガードの渡辺翔太と先発を担う可能性が高いのが半澤凌太だ。

 高校時代からBリーグでプレーした経歴を持つスモールフォワードは、仙台が4つ目の所属チームとなる。ハードなディフェンスを得意としながらも、昨季は51試合の出場で2ポイント成功率は57.4パーセントを記録。確実にシュートチャンスをものにした。

 献身的かつオールラウンドなプレーができる点が彼の魅力であり、新天地でも常にハードワークし、チームを機能させる潤滑油になることを期待したい。

文=小沼克年

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