【B2第11節 見どころ】愛媛が連敗ストップに向けて青森と対戦…新潟は好調熊本に挑む

　前々節までの4連敗で西地区最下位に転落した愛媛オレンジバイキングスは、4節ぶりのアウェー戦で気分一新といきたいところだったが、ユージーン・フェルプスが欠場したことも影響し、神戸ストークスに屈して連敗は「6」に伸びた。第1戦は15本、第2戦は25本ものオフェンスリバウンドを奪いながら、セカンドチャンスを活かせず、2戦とも66得点止まり。第1戦まで続いた5試合連続90失点以上のディフェンス面もさることながら、前節はオフェンス面でも苦しんだ印象だ。

　東地区3位につける青森ワッツは、福島ファイヤーボンズを相手に第1戦は100失点を喫してしまったが、第2戦は接戦の終盤にパトリック・アウダの連続得点などで抜け出して勝利。佐藤大介と東海林奨を初めてスターターに起用した策も奏功した。池田祐一は第1戦で9アシスト、第2戦で7アシストをマークし、ランキングで2位に1試合平均1.2アシスト差をつけてトップ。スティールランキングでも2位と好調を維持する。

1試合平均11.0得点6.8アシスト1.9スティールを記録する青森の池田祐一 [写真]＝B.LEAGUE

　両者はすでに第5節に青森のホームで対戦し、第1戦は愛媛が青森を63得点に抑えて勝利したが、この時は28個のファウルを犯してフリースローだけで21得点を献上。第2戦は2ポイントシュートを37本中28本成功と高確率で決められて黒星を喫した。愛媛はインサイドの守りを固めつつ、ファウル数をコントロールできるかどうかがカギになるだろう。長谷川凌やバローンマーテルのサイズもうまく活かしたいところだ。

　東地区首位決戦に臨んだ越谷アルファーズは、第1戦が3点差、第2戦が1点差でアルティーリ千葉に連敗。いずれも第1クォーターの出遅れが響いてしまった。12月の残り9試合は現時点で黒星先行のチームとの対戦が多いが、今節で対戦する岩手ビッグブルズは連勝でムードが良くなっている分、警戒が必要だ。越谷は1試合平均失点がリーグ2位の少なさだが、岩手も同7位と悪くないだけに、両者ともにオフェンスの質が問われることになる。

　その岩手に屈したのが新潟。ステイシー・デイヴィスが加入したが、2戦合計35個とターンオーバーの多さを改善できず、連敗は「10」に達した。対する熊本ヴォルターズはベルテックス静岡に連勝して西地区3位に浮上。2戦とも僅差の試合を制したのは大きく、次節に控える越谷戦に向けて弾みをつけておきたい局面だ。熊本はスティール数でリーグ2位。積極的なディフェンスで新潟のミスを誘い、速攻で得点を重ねる展開を目指したい。

19試合を終えて1勝18敗と苦戦が続く新潟 [写真]＝B.LEAGUE

　熊本戦の連敗で西地区5位に順位を下げた静岡は、今節がライジングゼファー福岡、次節がA千葉と、両地区首位との対戦が続き、前半戦の山場を迎える。特に福岡とは第14節にも再びホームで対戦することになるが、福岡は前節第1戦で今シーズン最少の60得点に終わり、バンビシャス奈良に黒星。リーグ1位の成功率を誇る福岡の3ポイントシュートを抑えれば、静岡の勝機は広がり、その後の戦いに向けて良い手応えも得られるはずだ。

文＝吉川哲彦

■B2第11節試合日程
・滋賀レイクスvsバンビシャス奈良（＠滋賀ダイハツアリーナ）
GAME1：12月9日（土）14時～ GAME2：12月10日（日）14時～

・越谷アルファーズvs岩手ビッグブルズ（＠越谷市立総合体育館）
GAME1：12月9日（土）15時～ GAME2：12月10日（日）14時～

・愛媛オレンジバイキングスvs青森ワッツ（＠宇和島市総合体育館）
GAME1：12月9日（土）15時～ GAME2：12月10日（日）14時～

・山形ワイヴァンズvsアルティーリ千葉（＠小真木原総合体育館）
GAME1：12月9日（土）16時～ GAME2：12月10日（日）14時～

・神戸ストークスvs福島ファイヤーボンズ（＠ヴィクトリーナ・ウインク体育館）
GAME1：12月9日（土）16時～ GAME2：12月10日（日）14時～

・ベルテックス静岡vsライジングゼファー福岡（＠静岡市中央体育館）
GAME1：12月9日（土）17時～ GAME2：12月10日（日）15時～

・新潟アルビレックスBBvs熊本ヴォルターズ（＠シティホールプラザアオーレ長岡）
GAME1：12月9日（土）17時40分～ GAME2：12月10日（日）14時10分～