【B2第14節見どころ】上位争いで踏ん張りたい越谷…HC交代の福島は新体制で初白星なるか

今季平均19.4得点をマークしている越谷のジャスティン・ハーパー［写真］＝B.LEAGUE

　12月に入り黒星が先行していた越谷アルファーズは、前節に勝利し東地区2位に再浮上。インジュアリーリストから抹消されたばかりの松山駿ら4名の選手が「コンディション調整のため」に欠場したことは気がかりだが、今節は福島ファイヤーボンズをホームに迎え、年内最後のホームゲーム。首位・アルティーリ千葉に近づくためにも、この2連戦で弾みをつけたいところだ。

　越谷のホームに乗り込む福島も、第13節を終えて8勝16敗と借金生活が続いており、正念場を迎えている。指揮官交代直後の前節は、東地区首位を独走するアルティーリ千葉に敗戦。初めて指揮官に就任したという栗原貴宏ヘッドコーチの采配が、今後の福島の命運を左右することになる。

　両者は同地区ながら今シーズン初対戦。残る4試合をアウェーで戦う越谷としては、ホームの今節で確実に勝っておきたいところ。3ポイントシュートとフリースローの成功率が高く、ターンオーバーも決して多くない福島のオフェンスに対し、越谷がどれだけディフェンス力を示すことができるか注目だ。

　対する福島も、ディフェンスの改善が喫緊の課題だが、前々節・バンビシャス奈良との第2戦は今シーズン最少の56失点に抑えた。ジャスティン・ハーパーやLJ・ピークといったスコアラーを擁する越谷に対し、栗原HCがどのようなディフェンスを準備してくるかという点は非常に興味深い。

前節チーム最多17得点を挙げた愛媛の古野拓巳とタッカー・ヘイモンド［写真］＝B.LEAGUE

　愛媛オレンジバイキングスは、前々節に西地区首位のライジングゼファー福岡を撃破し、連敗のトンネルを脱出したが、前節・ベルテックス静岡戦に17点差をつけられ敗戦。まずは最下位脱出のために一戦必勝で白星を積み重ねていきたい。今節の相手となる神戸ストークスは第10節にも対戦したばかり。連敗の借りを1つでも返し、浮上のきっかけをつかめるか。そして、この2連戦を良いきっかけにしたいのは神戸も同じ。次節に東地区首位のA千葉戦が控えているということもあり、確かな感触を得られる試合内容にしたい。

　ここまで22勝2敗と圧倒的な成績を残しているA千葉は、ホームに戻り岩手ビッグブルズとの対戦。両者の得点力の差が勝率にも反映されている格好だが、1試合平均失点は互角であり、A千葉はディフェンス力のあるチームとは比較的競った展開になる傾向も見られる。A千葉が2連勝した第2節の対戦では、第1戦が80－63、第2戦が84－72。岩手としてはリバウンド争いで踏ん張り、失点を70点台に抑えることが勝利への条件となりそうだ。

　熱を帯びてきた西地区上位争いの当事者である滋賀レイクスと熊本ヴォルターズの直接対決は、その対戦成績がプレーオフ進出順位にも影響しかねない重要な顔合わせだ。開幕節の対戦は1勝1敗の痛み分けに終わり、得失点差で滋賀が8点リード。熊本はアウェーで5勝6敗と負け越しているのが不安材料だが、今節連勝すれば滋賀との対戦成績を優位に持ち込むことができる。前々節に越谷を連破した立役者の山本翔太が、再びチームに勢いをもたらすことができるか。