2024.09.20
無念のB2降格から1年でのB1復帰を期して臨んだ昨シーズンの滋賀レイクスは、序盤こそ白星が思うように伸びなかったものの、中盤以降は地力を発揮して西地区を制し、プレーオフも盤石の戦いぶり。激戦となった越谷アルファーズとのファイナルで連勝を収め、B2優勝を手土産にB1復帰の目標を達成した。
B1の舞台に返り咲く今シーズンは、ダビー・ゴメスヘッドコーチ(現富山グラウジーズ)に代わって前田健滋朗HCを招へい。選手もキーファー・ラベナ(現横浜ビー・コルセアーズ)や川真田紘也(現長崎ヴェルカ)など主力の多くが移籍の道を選び、7人の新戦力を迎え入れて臨むこととなった。既存の戦力も含めると、25歳以下の選手がロスター13人のうち6人を占め、やや若手の多いメンバー構成となっている。
得点源としてB1復帰に貢献したブロック・モータムが残留し、今シーズンもオフェンスの軸となるのは変わらない。そこに、5シーズンぶりにBリーグでプレーするマーキース・カミングスが加入し、オフェンスの幅を広げる役割を担う。コントロールする司令塔のポジションに関しては、得点力にも期待できる成長株の岡田泰希と常田耕平のほか、チャイニーズ・タイペイ代表の游艾喆も獲得した。ガード陣の多さも今シーズンの特徴であり、2ガードや3ガードのラインアップを駆使して戦うことも予想される。
若返った印象が強いなか、前田HCも開幕後に34歳になる今シーズンのB1最年少指揮官。しかしながら、昨シーズンは昇格初年度の長崎で27勝を挙げ、指揮官としての資質は証明済みだ。的確な戦況分析と既成概念にとらわれない采配で、新しい滋賀を披露することができるか。
レバンガ北海道でプレーした2022-23シーズンに続き、昨シーズンも3ポイントシュートの成功率で約42パーセントという数字を叩き出し、内外で相手の脅威となる元オーストラリア代表。最も得点力が計算できる存在として、モータムのフル稼働は欠かすことができない。チーム最長身の208センチという高さを活かすべく、今シーズンはリバウンドへの意識も高めたいところだ。
文=吉川哲彦
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