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11月1日、島津アリーナ京都にて「第40回京都府高等学校選手権大会 兼 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)京都府予選」女子決勝戦が行われた。勝ったほうが12月東京で開催されるウインターカップへの出場権が与えられるこの一戦、4年連続で京都精華学園高校と紫野高校が相まみえた。
ティップオフ直後から京都精華は柴田柚菜、トラオレ・セトゥアとアドバンテージのあるインサイドを使って着実に加点する。一方の紫野はゴール下にスペースを作って外角からドライブを狙う戦術を取った。さらにリバウンド、ルーズボールを徹底。サイズでのビハインドを感じさせない試合運びで互角の展開に持ち込んだ。紫野で特に目に引いたのは中原百望、安田美都の1対1。巧みなチェンジ・オブ・ペースでディフェンスの足を止め、そこからドライブで加速したかと思えば、確率の高いシュートを決めた。
京都精華のペースとは言えない展開の中、紫野は3点ビハインド(24-27)で第2クォーターに入っていく。その紫野の前に立ちはだかったのが、ファウルトラブルのセトゥと替わってコートに入った1年生のイソジェ・ウチェだ。ウチェはゴール下のプレーだけでなく、リバウンドを奪ってから自身でボールを運んでシュートまで決めるスキルを持つ。トップからのドライブも得意としており、紫野のディフェンス網を打ち破った。
リードを10点に広げて後半に臨んだ京都精華は、紫野の気迫あふれるプレーに手を焼きながらも着実に得点を重ねていった。紫野の武器である攻防における“足”は最後まで衰えなかったが、京都精華の得点ペースを落とすことはできず。最終スコアは92-56、京都精華が5年連続10回目のウインターカップ出場を決めた。
試合後、メディアの取材に応じた京都精華の山本綱義アシスタントコーチは、「相手のディフェンスの気迫に最後まで押されていた」とまず反省のコメントを述べた。「新人戦ではダブルスコア以上で勝っていたのでおごりや油断があったのかもしれない。しかし、これが全国(ウインターカップ)なら致命傷にもなりかねない」と、本番までにチームを立て直すことを誓った。