2021.12.14
「(相手の)正智深谷は、ディフェンスに力を入れているチームで、トラップ(を仕掛けること)が多いのですが、それに引っ掛からないようにみんなで考えてプレーしました。それが良くできていたし、前半からブレイクが出て得点につながったので、その流れで後半もいけたと思います」
「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」の男子2回戦、正智深谷高校(埼玉県)との一戦を振り返ったのは北陸学院高校(石川県)の塚本智裕(3年)。
最終的には16点差(88-72)で勝利したこの試合、塚本は22得点13リバウンド4アシストをマーク。またポイントガードとしてオフェンスも組み立てるなど、攻撃の要となって勝利に貢献した。
「自分は得点に絡む選手だと思っているので、まずは点を取ることを意識しましたが、そこで点に絡むことができたし、アシストも結構出来ました」と塚本自身は、手応えを感じたよう。だが、「ターンオーバーが何回かあったので、そこは次の試合で修正していきたいと思います」と、同時に反省点も語った。
得意なプレーは1対1からのジャンプシュート。試合ではそのジャンプシュートからの得点だけでなく、ボール運びはもちろんのこと、アシストやリバウンドなどあらゆる場面でタフな動きを見せた。出場時間も多く、コート上では常に声を出して仲間を盛り立てる。その姿は、まさに大黒柱だ。
その塚本が目標としている選手が大倉颯太(東海大学4年)。布水中学校(石川県)で全国優勝を果たし、北陸学院高校でも全国で活躍した偉大な先輩だ。
その大倉本人と濱屋史篤コーチからの話もあり、塚本は北陸学院に入学後、大倉が3年生のときにつけていた背番号2を譲り受ける。
だが、大倉の後押しがあったとはいえ、「1年生のときから試合に出させてもらっていたのですが、最初はプレッシャーがありました」と塚本。しかし今は、「3年生になって自分の代で自信を持ってやっています。(背番号2に)恥じないプレーをしていきたいです」と胸を張る。
そんなエースに濱屋コーチは「颯太はバスケットIQが高いです。でも、クレバーなところはうちでやっていくうちに作っていけるものだし、爆発力に関しては劣らないと思います」と期待を寄せる。
「颯太さんはピック&ロールがとても上手で冷静に判断できているので、そこを見習ってシュートやアシストを冷静に考えてやっていきたいです」と語る塚本。将来的にはBリーグで活躍できるポイントガードを目指しているという。
3回戦は神奈川県代表の桐光学園高校と対戦。「チームとしてリバウンドからの速攻を忘れずに、ディフェンスからみんなで集中していきたいです。試合の入りを良くして、勝ちたいと思います」と抱負を語った北陸学院の“背番号2”が、明日もまたチームを高みへと押し上げる。
取材・文・写真=田島早苗
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