2022.07.20

インターハイ女子注目選手(3)榎本麻那(岐阜女子)「チームを日本一に導く司令塔へと“勉強中”」

岐阜女子の司令塔は身長176センチの榎本 [写真]=山田智子
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■女子注目選手(3)榎本麻那(岐阜女子)

 主力に下級生が多い岐阜女子高校(岐阜県)において、注目となるのが2年生の榎本麻那だ。176センチと高さがあるが、今年のチームでは、その資質を買われてポイントガードへとコンバートした。
 
 力強いドライブからディフェンスが寄れば味方へのアシストなど、ゲームメイクだけでなく、自らも果敢にリングに向かうスタイルが持ち味。オフェンス能力の高い選手で、6月に行われた「第69回東海高等学校総合体育大会」の桜花学園高校(愛知県)との決勝では、敗れはしたものの、最後までドライブから得点を挙げるなど気を吐いていた。

 しかし、「フォワードとしてはいいけれど、ガードとしてはまだまだ。人を使うこと、チームを動かすことは彼女の課題だと思います」と安江満夫コーチ。ただ、「ガードとしての経験がほとんどない状態からはじまったので、それは当然だと思います。今どれぐらいできて、どういうことをやらないといけないのかを(東海大会を通して)彼女が感じてくれたら、それが一番の収穫だと思います」とも加え、指揮官も今後の成長に大きな期待を寄せていた。

 新チームになってから本格的にポイントガードを担ったため、キャリアはまだ浅い。榎本自身も東海大会を経て「ガードとして大きな大会が初めてだったのですが、ボールキープやプレーを作ることなどがまだ全然足りていないということがわかったので、インターハイまでには改善したいと思います」と言う。

PGとしてのキャリアが短いだけに、今後の成長に期待 [写真]=山田智子


 東海大会後は、「FIBA U16女子アジア選手権大会 ヨルダン2022」に出場。国際大会での経験も積んだ。あらゆることを吸収して日々成長中の榎本。司令塔として迎える初めての全国大会では「最後までシュート決め切ることにこだわっていきたい」と意気込んでいる。
 
文=田島早苗
写真=山田智子

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