2022.07.21

インターハイ男子注目選手(3)介川アンソニー翔(開志国際)「ダンクは必見。昨年から一皮むけたエース」

去年の悔しさを晴らすべき、インターハイでの活躍を誓う介川 [写真]=小永吉陽子
スポーツライター。『月刊バスケットボール』『HOOP』編集部を経て、2002年よりフリーランスの記者に。国内だけでなく、取材フィールドは海外もカバー。日本代表・Bリーグ・Wリーグ・大学生・高校生・中学生などジャンルを問わずバスケットボールの現場を駆け回る。

 7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■男子注目選手(3)介川アンソニー翔(開志国際)

 昨年から不動のメンバーを擁し、インターハイでは優勝候補の一角にあげられている開志国際高校(新潟県)。その中でエースにあげられるのが介川アンソニー翔だ。196センチのサイズとバネを生かした身体能力の高さを持ち、速攻からダンクを決め、外からは3ポイントを射抜く。

ダンクだけでなく外郭からのシュートも得意 [写真]=小永吉陽子


 開志国際でプレーして2年目。もともとはアメリカでプレーしていたが、新型コロナウイルスの影響のためアメリカでバスケを続けることが難しくなり、日本でプレーすることを決意。しかし、鳴り物入りで加入した昨年は全国大会で徹底マークにあい、日本のバスケに慣れるのに苦労したという。

「日本のガード陣はみんな速くて、ディフェンスではプレッシャーをかけてくる。そこで自分のペースで攻めるのか、チームに合わせるのかうまく対応できなかったので、勉強になった1年でした」

 今年は課題であるフィジカル面での強化に力を入れている。「去年は周りから細い細いと言われたので、筋トレを頑張るようになりました」とウエイトアップに向けてトレーニングに励んでいるところだ。富樫英樹コーチは介川の成長をこのように見ている。

「去年はアンソニーを止めにきたところで『俺が俺が』となってしまい、スペースがないのに攻めてしまうことがありました。そこは悪い面でもあるけれど、攻め気があるのは彼の良さなので、そこを生かしてあげたい。今年は精神面でだいぶ成長していたので、ミスにならないのであればどんどん攻めていいと言っています」

 3年生になった今年は、もう一人の柱であるU17代表の武藤俊太朗とともにゲームキャプテンに任命され、自覚が増してきているところだ(武藤は諸星然とともにチームキャプテンも兼任)。介川はインターハイの目標をこのように語る。

「今年は自分で行くところは行くけど、何人かディフェンスが寄ってきたらいいパスをさばいて、もっと試合をコントロールできるようになりたい。去年は全国大会で負けっぱなしだったので、その悔しさを忘れずにインターハイで優勝を目指します」

文・写真=小永吉陽子

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