2023.02.21

【日本代表追加招集選手を徹底紹介①】川島悠翔「“超飛び級”でのロスター入りを目指す万能戦士」

最年少17歳で日本代表選出を果たした川島 [写真提供]=日本バスケットボール協会
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選」Window6に向けた男子日本代表の直前合宿メンバーにおいて、最年少で選出されたのが福岡大学附属大濠高校の川島悠翔だ。追加招集された弱冠17歳のパワーフォワードは、すでに200センチ93キロという恵まれた体格を持つ規格外のオールラウンダーである。

 群馬県の群馬大学共同教育学部附属中学校出身。中学3年次に出場した「Jr.ウインターカップ2020-21」では、NLG INFINITYのエースとしてチームを全国2位に導いた。川島のポテンシャルは当時から突出しており、改めて同大会でのスタッツを確認すると、1試合で「28得点22リバウンド」、「35得点19リバウンド」、「27得点28リバウンド」と、全国大会でもとてつもない数字を叩き出していた。

 長身を活かしたパワープレーもさることながら、川島は柔らかな身のこなしで内外からシュートを射抜き、リバウンド、ブロックショット、鋭いドライブでも存在感を発揮する。高校進学後はよく多くの場数を踏むことで、進化のスピードがさらに加速した。

柔らかなタッチでシュートを放つ川島 [写真提供]=日本バスケットボール協会

 高校1年次には飛び級でU19日本代表に選出され、「FIBA U19バスケットボール ワールドカップ2021」に出場。福岡大附属大濠では「SoftBank ウインターカップ2021 令和3年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の全6試合で先発を担って優勝に貢献するとともに、ルーキーながら大会ベストファイブにも名を連ねた。

 2022年に入ると、川島は国際舞台でも自身の名を大いに轟かせた。U16とU18では2つのアジア選手権を経験し、U17の日本代表として再びワールドカップに出場。「FIBA U16アジア選手権」では1試合平均26.6得点11.2リバウンドの活躍で大会得点王とMVPを受賞し、「FIBA U17バスケットボールワールドカップ 2022」でも得点ランキング2位(平均19.1得点)に入るオフェンス力を見せつけた。FIBAが公式HPで彼の日本代表デビューを期待しているように、川島はすでに世界から注目を集める存在だ。

 あらゆるジャンルにおいて、スター性のある人間は「持っている」と言われることがある。今回のWindow6が開催されるのは、奇しくも川島の地元群馬。日本の未来を背負うスターがそれさえも味方につけ、“超飛び級”でのロスター入りなるか。

文=小沼克年

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