2023.12.16
昨年の12月24日、宇都宮ブレックスから小川敦也(筑波大学)の特別指定選手登録が発表された。そこからBリーグのコートに立つまでは1カ月以上を要したが、190センチのポイントガードは地元新潟でのデビュー戦でいきなり輝きを放った。
2月5日に行われた新潟アルビレックスBBとの一戦、小川は加入後初のエントリーメンバーに名を連ねると、合計18分30秒のプレータイムを獲得して8得点4アシストをマーク。2月11日の本拠地デビュー戦では、速攻からのワンハンドダンクでブレックスアリーナ宇都宮を沸かせた。小川の加入により、昨シーズンまではテーブス海(滋賀レイクス)がもたらしていた速さ、そして華やかさが宇都宮に戻った印象さえ受ける。クラブが背番号7を小川に託したのは、きっとその点を期待したという理由もあるのだろう。
小川は新潟県の鳥屋野中学校から京都の名門・洛南高校へ進学。高校3年次にはかつて比江島慎(宇都宮)も背負った「5」を身につけ、エースとしての役目を担った。高校2年生の時には、アジア各国から18歳以下のトッププレーヤーが集った「第11回バスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ・キャンプ・アジア2019」にも参加している。当時から188センチでポイントカードをしていた小川はハンドリングやフローターの質も高く、「リバウンドを取ってから自分でボールを運んで速攻まで持っていけます」と自身の武器を口にしていた。
真骨頂は相手陣内でボールを奪った途端、トップスピードに乗って一気にリングまで駆け上がるダイナミックかつ爽快なドリブル突破。相手ディフェンスが捕まえきれない様子を見ると、まるで小川にしか見えないレッドカーペットが敷かれているようである。それを飄々とした表情でやりつつも、いきなりダンクを叩き込むから見ているこっちも余計に驚かされるのだ。司令塔に不可欠な視野の広さもあり、ペイント内でも落ち着いてアシストをさばける点も強みだと言える。
「FIBA U19バスケットボール ワールドカップ2021」で世界レベルを体感した小川は、筑波大では1年の頃からプレータイムを獲得。昨年からは不動の先発ポイントガードとしてチームを引っ張る。Bリーグでの初陣でポテンシャルの高さを示したように、日本代表でも衝撃を与えるデビューを飾ってほしい。
文=小沼克年
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