2023.09.25
「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」は、ドイツ代表(FIBAランキング11位)の優勝で閉幕した。NBAと異なり、国の威信をかけた頂上決戦は、ヨーロッパの組織的なバスケットボールをはじめ、出会いと発見に満ち溢れていた。
真価を示したプレーヤーも少なくない。FIBAは本大会で印象的な活躍を披露した13名の選手をピックアップ。本稿では25歳以下のプレーヤーに絞り、その一部を抜粋して紹介する。
ザガルスは、「FIBA U18ヨーロッパチャンピオンシップ2018」でオールトーナメントに選出され、ラトビアの未来を担う存在として期待されていた。その後は様々な逆境があり、プロレベルで成功を収めることはできなかったが、今回のワールドカップでは秘めたポテンシャルに疑いの余地がないことを証明したと言える。
ゲームコントロールを託された23歳の若き司令塔は数々の得点シーンを演出。特に、元同僚のデニス・シュルーダー(トロント・ラプターズ)と対峙した準々決勝のプレーはバスケットボール関係者から手放しで称賛されており、地球上でも最高のポイントガードになる可能性を示した。
1試合平均7.4アシストは大会5位の成績で、得点源として同12.4得点をマーク。トリッキーなディフェンスも相手のガード陣を悩ませた。現在は契約満了でフリーエージェントとなっているが、すでにヨーロッパの複数ビッグクラブが関心をあらわにしているという。はたして、未来あるラトビア産のポイントガードは来シーズン、どこでタクトを振るうのだろうか。
河村のセンセーショナルな活躍は、FIBA公式の目にも止まった。FIBAは福岡第一高校出身の小兵について、「起伏はあったものの、河村は非常に印象的なパフォーマンスを披露し、パリオリンピック出場に貢献した。スピーディーなポイントガードは、立ちはだかるディフェンダーにとって大きな課題となった」と評価した。
河村がフロントコートでボールを手にすると、対戦相手はオフェンスプランを読み解こうとしたものの、日本の若きガードは一枚うわてだった。フィンランド代表(同24位)戦におけるラウリ・マルカネン(ユタ・ジャズ0とのマッチアップが最高のサンプルであり、ドライブと3ポイントでNBAオールスターを仕留めてみせた。
同7.6アシストを記録して大会3位にランクイン。同13.6得点も看過することはできず、ベーススタッツでは先述のザガルスをも上回った。アイザイア・トーマスからも認められ、河村の海外挑戦までの距離は本大会で確実に縮まったに違いない。
NBAドラフト2022の全体27位でヒートに加入したヨビッチ。ヨーロッパの若手でも突出した存在だったイギリス生まれのフォワードだったが、ルーキーイヤーとなった2022-23シーズンはわずか15試合の出場にとどまった。
しかし、経験豊富なスヴェチスラフ・ペシッチヘッドコーチは20歳のヨビッチに先発を託し、彼もその期待に応えて同10.1得点にフィールドゴール成功率56.6パーセント、3ポイント成功率42.3パーセントを記録。とりわけ、25得点をマークした南スーダン代表(同62位)戦では、3ポイント5本を含むフィールドゴール9本をすべて成功させ、今後数年間にわたりセルビアの危険なフォワードとして存在感を示した。
ワールドカップと同様のコンディションをキープできれば、新シーズンはヒートでの出番も必然と増えるだろう。
文=Meiji
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