2021.07.06
1日、日本バスケットボール協会(JBA)は、東京オリンピックに臨む女子日本代表に内定した12名を発表。同日、ベンチの指揮をとるトム・ホーバスヘッドコーチがリモート会見に臨み、メディア対応を行った。
エースの渡嘉敷来夢(ENEOSサンフラワーズ)をケガで欠く陣容を余儀なくされた女子日本代表。ホーバスHCはアップテンポなオフェンスを軸に外角のシュートに活路を見出し、それに沿った12名を選択したという。
この会見で明かしたのは、選手選考の中で特に悩んだのがポイントガードのポジションだったということ。「町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)は経験があり、6月のポルトガル戦でもいい仕事をした。本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)はここに来て調子を上げているし、本番まではさらに回復するはず。宮崎早織(ENEOS)と安間志織(トヨタ自動車アンテロープス)がよい競争をしていたが、宮崎のほうがトランジションの速さがある。相手もそれを嫌がるだろうと思い、宮崎を選んだ」と、指揮官は苦しい胸の内を語った。
今大会での目標は「これまでと同じ金メダル」とホーバスHCは強調する。それに向けてキープレーヤーは誰になるのかという問いに対して、「特にいはい」と即答。そして「このチームは全員がステップアップしないと。私たちの目標は高いから、それに向けて良いチームバスケットをしたい。スーパースターはいないが、それぞれが自分の仕事を全うできればチャンスはあると思う」と力を込めた。
キャプテンは髙田真希(デンソーアイリス)が務める。「ヘッドコーチと選手の間に立って、髙田はいい仕事をしてくれているし、リーダーシップもある」と全幅の信頼を寄せる。さらに「今回は長岡萌映子(トヨタ自動車)が練習で積極的に声を出してくれているし、他の選手への声がけもしている」と、自覚も芽生えているようだ。
オリンピックは7月27日のフランス戦から予選リーグがスタートする。ホーバスHCは「次の合宿から対策を本格的に練る予定」とコメント。「フランスは6月に行われた(FIBA女子)ユーロバスケットで準優勝を果たし、経験のある選手が3〜5番までそろっていて、ビッグマンの技術も高い。ただ、うちの速さに相手がついてこれるか。相手のメインガードがネンザして、オリンピックでどこまでやれるかという状況だ。これからもっともっと研究する」と余念がない。
今後の女子日本代表はサイデン化学アリーナ(さいたま市記念総合体育館)で行われる三井不動産カップ(埼玉大会)でベルギー代表(7月15日)とプエルトリコ代表(同17日)と対戦する予定となっている。オリンピックに出場する12名が内定し、本番に向けてさらにギアを上げていくことだろう。
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