2023.10.05
10月3日、「第19回アジア競技大会(2022/杭州)」の女子バスケットボール準決勝が行われ、日本代表(FIBAランキング9位)は81-58で韓国代表(同13位)に勝利し、中国代表(同2位)が待つ決勝進出を決めた。
他競技の日韓戦といえば、過剰なライバル関係といった切り口でフォーカスされることもあるが、女子バスケットボールに関してはクラブ単位でも交流があり、アジアから世界トップを目指す戦友として友好的に互いを高めあってきた。3日の準決勝後には、日本代表の選手たちが今大会限りで韓国代表を引退するキム・ダンビに花束を贈呈。熱戦直後に笑顔で称え合う姿が中継映像にも映り、一部ファンの間で心温まるエピソードとして話題になっている。
韓国の「スポーツキョンヒャン」など複数メディアは、キム・ダンビが直後の取材で“日韓の差”について言及したと報道。仲間の健闘を称えつつ、「取材があれば必ず言いたいことがありました。後輩選手たちには韓国代表として責任感を持ってくれればと願っています」と同選手のコメントを伝えた。
キム・ダンビが発した言葉の真意は、この10年で女子日本代表が示してきた成長ぶりを称賛すると同時に、停滞感漂う韓国女子バスケ界の奮起を願うエールでもあった。
「仲が良い日本の選手たちと話してみると、『練習が厳しくて、むしろ試合をする方がずっと楽』『チーム内競争の方が大変だ』と言っていました。(日本の選手たちは)常に激しい競争を制して代表チームに選ばれ、試合に出場できると話していました。韓国代表の選手たちは、国内で称賛を受けていることが“最高”ではないということを理解すべきです」
自身を「日本に追い越された選手」と自虐的に表現し、その責任も感じているというキム・ダンビ。「今は高給をもらっているし、エースと言われているけれど、国際大会に出ればそれほどではないと思いませんか。選手同士で競争し、自分が最高ではないという思いで学び続けなければいけません。一歩ずつ成長し、次の代表選手たちは必ず日本を打ち破ってほしい」と、胸に抱いている思いを明かした。
試合後には自身のInstagramアカウント(@kimdb_13)も更新し、日本代表の宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ)と林咲希(富士通レッドウェーブ)が投稿した3ショット写真に反応。日本語も交えながら感謝のメッセージを投稿した。
大詰めを迎えているアジア競技大会の女子バスケットボールは、5日のメダル決定戦2試合で閉幕。3位決定戦に進んだ韓国代表は同日17時から北朝鮮代表と、決勝戦に進んだ日本代表は同日21時から中国代表と対戦する。
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