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米バスケ名門校出身のUTAが語る『SWIFTACE YUKI』の魅力とアシックスが似合うNBA選手

『SWIFTACE YUKI』の発表会に登壇したUTA氏[写真]=SWIFTACE YUKI LAUNCH EVENT

 河村勇輝選手の共同開発シューズ『SWIFTACE YUKI』は、“スピードの在り方”を再定義する一足として開発された。

 反り上がったトゥ、前後の傾斜、そして前足部に搭載されたFLYTEFOAM PROPEL(フライトフォームプロペル)など、アシックスの持てる技術と経験の全てをつぎ込み開発されたこの最新作は、カラダが自然と前に出るような感覚を生み出し、日本人プレーヤーの特徴である速さを多角的に後押ししてくれる。

 同モデルの発表会に登壇したUTA氏も、その性能には舌を巻く。ファッションウィークのランウェイやCMなど華々しい舞台で活躍する同氏は、モデルの傍らでは熱心なバスケットボールプレーヤーとして知られる。高校時代はアンファニー・サイモンズ(ボストン・セルティックス)やジャレス・ウォーカー(インディアナ・ペイサーズ)らを輩出した米屈指の名門IMGアカデミーでプレーし、その後はNCAA D2を経験。現在も時間が許せばストリートコートに足を運び、ボーラーたちとしのぎを削っている。

 バスケットボールキング編集部は『SWIFTACE YUKI』の発表会終了後に、UTA氏を直撃。『SWIFTACE YUKI』の感想や、河村の挑戦の場であり、自身が傾倒するNBAについて話を聞いた。

勝負の“0.1秒”を支えるバッシュ

 アシックスより企画担当の實方一朗氏とシューズデザイナーの松浦貴広氏が参加したイベントでは、2人の言葉を聞き漏らすまいと耳を傾けるUTA氏の姿が印象的だった。「小さい頃はデザインで選んでいましたが、今はプレーヤーとして機能面にも興味があります。“裏側”のストーリーを聞ける機会は貴重です」と、登壇後も近くにあるシューズを手に取り、その緻密な設計を注意深く観察していた。

実際に足を通してそのフィット感を体験[写真]=SWIFTACE YUKI LAUNCH EVENT

 UTA氏は『SWIFTACE YUKI』について、“勝負の0.1秒を支えるバッシュ”と太鼓判を押す。すでに実戦でもその性能を体感済みであり、最初に足を通した感覚については「いきなりフィットして、包んでくれるような感覚。新しいバッシュを履くと足裏がすぐ痛くなりますが、このバッシュにはそれが一切なかったです」と、足馴染みの良さに好印象を抱く。

 また、自身のシューズ選びのポイントについては、ジャンプ、全力ダッシュ、左右のシフトチェンジを軸に選定していることを明かし、『SWIFTACE YUKI』については「バスケットボールの基本的な動作がすごく滑らか。パワーも出しやすい靴でした」として、プレーのしやすさを高く評価。登壇時にも、レイアップやダンク動作におけるバネ感や、クイックな方向転換を称賛し、ガードの性能を引き出す仕上がりに感銘を受けていた。

アシックスが似合うNBA選手は?

 ガードを主戦場とするUTA氏は、IMGアカデミー在籍時代にベン・シモンズディアンジェロ・ラッセル(ダラス・マーベリックス)と対峙。だが、当時の経験を振り返り、ひとりのチームメイトとの時間を誇らしげに語る。

現在はマジックでプレーするアイザック [写真] = Getty Images

ジョナサン・アイザック(オーランド・マジック)は入学の1年前ぐらいからIMG内で噂になっていました。ランキングで全米トップ10に入るような選手ですからね。“次世代のケビン・デュラント”と言われるような存在で、毎日共に練習したり、ピックアップしたり、間近で見られたのは本当に貴重な経験でした」

 そんな数々の一流プレーヤーを本場で見てきたUTA氏だが、NBA入りする選手の共通点は“ハードワーク”だと言う。

「全員、誰よりもハードワークしています。本当にそうなんです。どんなにランキングが高い選手でも、これだけは一緒。NBAに行く選手は必ず、努力する姿勢が誰よりもトップレベルですね」

 河村にも同じように、前向きなチャレンジ精神を感じているようで、アメリカの地ではそれにさらなる磨きがかかっているように映っているといい、「タフな経験の中でも絶対に諦めない姿勢がプレーにも出ていますよね。次世代に大きな影響を与える存在です」と、ケガからの1日でも早い復帰を待ち望んだ。

 日課のようにNBAを追いかけるUTA氏は、今シーズンのNBAをどう見ているのだろうか。

 2025-26シーズンで注目している選手については、リード・シェパードとコン・カニップルの名前を挙げる。前者はヒューストン・ロケッツでシックスマンを任される2年目であり、後者はドラフト4位指名でシャーロット・ホーネッツに加入し、最新版の新人王ランキングで1位に君臨。その理由については、「スキルフルで得点力のある選手が好きなんです。(身体能力抜群の)アスリートというわけではないけれど、すでにベテランのようなプレーは見ていて気持ちがいいですよね」と明かした。

昨シーズンは最優秀シックスマン賞を受賞したプリチャード [写真] = Getty Images

 また、アシックスならびに『SWIFTACE YUKI』が似合う選手について見解を尋ねると、「小柄で、クイックネスとフィジカリティがあり、常にパワーを発揮する選手にフィットするのではないでしょうか」と分析。その上で、相性の良い現役NBA選手については、過去に篠山竜青川崎ブレイブサンダース)が河村に“目指してほしい選手”としても名前を挙げた、ボストン・セルティックスのペイトン・プリチャードを推薦した。

 さらには、昨年のカンファレンス王者であるインディアナ・ペイサーズにも目を向け、ゲームマネジメントとポイント・オブ・アタックに定評のあるアンドリュー・ネムハードにもラブコール。そして、抜群の機動力とフィジカルなディフェンスでポジションを獲得するアーロン・ネスミスも、コートで着用しているイメージが沸くと語った。

 UTA氏がInstagramにも投稿しているダンクハイライトからも、『SWIFTACE YUKI』の軽快さや流れるようなパワーの伝達は一目瞭然。アシックスの意欲作は紛れもなく、世界基準を満たす仕上がりとなっている。

文=Meiji

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