2026.07.05
「FIBAバスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選Window3」の1次ラウンド最終戦で日本代表と対戦する韓国代表は、崖っぷちに立たされている。
7月3日のチャイニーズ・タイペイ戦では、最大19点差のリードを守り切れず、延長戦の末に80-82で逆転負けを喫した。現在2勝3敗で3カ国が並んでおり、1次ラウンド突破には「あと1勝」が必要。韓国は死に物狂いで挑んでくるだろう。
韓国のワールドカップ予選はまるでジェットコースターのようだ。昨年11月のWindow1では、長崎ヴェルカを優勝に導いたイヒョンジュンをはじめとするハ・ユンギ、イ・ジョンヒョンら25歳前後の「黄金世代」が活躍して中国に2連勝。躍動感あふれるスタイルには明るい未来が見えた。
しかし、外国人ヘッドコーチのニコライス・マズルス氏が就任したWindow2から暗雲が立ち込める。ケガ人が多発するなかで適材適所の采配ができず、チャイニーズ・タイペイと日本に連敗。さらにハ・ユンギがケガで長期離脱を強いられる悪材料が重なった。
今回のWindow3に向け、ソン・ギョチャン(大阪エヴェッサ)やホ・フンらがケガで出場を辞退。さらにエースのイヒョンジュンがNBAサマーリーグ出場のため渡米した。
追い打ちをかけるように、チャイニーズ・タイペイ戦で司令塔のイ・ジョンヒョンが足首を負傷。日本戦のロスターから外れる事態に陥った。昨シーズンのKBLでMVPに輝いた主軸の直前離脱は、チームにとって大打撃だ。
イヒョンジュン、ハ・ユンギ、イ・ジョンヒョンの3本柱を欠くなかで得点源を担うのは、3人の長身ウイング陣だ。4年ぶりに復帰したチェ・ジュニョン(200センチ、32歳)、兵役中で国軍体育部隊に所属するイ・ウソク(196センチ、26歳)、シアトル大学で活躍するヨ・ジュンソク(202センチ、24歳)がそれにあたる。チェ・ジュニョンとイ・ウソクはユーティリティ、ヨ・ジュンソクはフィジカルを生かしたドライブが得意だ。
司令塔の代役を務めるハンドラーには、ピョン・ジュニョン(186センチ、30歳)が起用される見込み。インサイドはイ・スンヒョン(197センチ)やチャン・ジェソク(204センチ)らが体を張るが、高さの課題は残る。若手ではプロ2年目のムン・ユヒョン(181センチ)やカン・ソンウク(183センチ)に注目したい。
精神的支柱を欠きショックを受けるチームに対し、マズルスHCは「今必要なのはメンタルの切り替えと、ネクストマンアップ(次の一歩を踏み出す)精神だ」と奮起を促している。

主力を欠くなか、シアトル大でプレーするヨ・ジュンソクに注目 [写真]=fiba.basketball
ヨ・ジュンソクは、抜群の運動能力とフィジカルの強さを備えたフォワード。2021年U19ワールドカップでは得点王(25.6得点)、リバウンド2位(10.6本)を記録して脚光を浴びた。ゴンザガ大学を経て、現在はシアトル大の主力として活躍する。7月3日のチャイニーズ・タイペイ戦ではほぼフル出場となる39分29秒コートに立ち、15得点8リバウンドをマークした。「あと1勝」が切実な状況のなか、ヨ・ジュンソクのステップアップが韓国の命運を握るだろう。
文=小永吉陽子
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