2018.10.17

22年連続のプレーオフ出場を目指すスパーズ/NBA2018-19開幕特集⑬注目チーム10選 Vol.9

大黒柱オルドリッジ(左)と新加入のデローザン(右)[写真]=Getty Images
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世界最高のプロバスケットボールリーグ、NBAの2018-19シーズンが10月17日(現地時間16日)に幕を開けた。82試合という約半年におよぶレギュラーシーズンを楽しむべく、バスケットボールキングではカンファレンス プレビューや注目チーム、プレーヤーランキングなどをお届けしていく。

NBA2018-19シーズン開幕特集⑬注目チーム10選 Vol.9
22年連続のプレーオフ出場を目指すサンアントニオ・スパーズ

 第9弾は、長年チームを支えてきたベテランが退団し、その戦いぶりに注目が集まるスパーズ。開幕を前にケガによる戦線離脱が目立つ中、どのように新生チームを構築していくのか。それでは、今オフの動向からチェックしていこう。
※データは現地時間10月15日現在、G=ガード、F=フォワード、C=センター、FA=フリーエージェント

■新加入
マルコ・ベリネリ(G-F)
ダンテ・カニンガム(F)
デマー・デローザン(G)
ドリュー・ユーバンクス(F/2way)
チメジー・メトゥ(F)
ヤコブ・ポートル(C)
クインシー・ポンデクスター(F)
ロニー・ウォーカー四世(G)

3年ぶりに復帰したベリネリ。3ポイントシュートに定評のあるベテランだ[写真]=Getty Images

■残留
ラマーカス・オルドリッジ(F)
ダービス・ベルターンス(F)
ブリン・フォーブス(G)
パウ・ガソル(C-F)
ルディ・ゲイ(F)
パティ・ミルズ(G)
デジャンテ・マレー(G)
デリック・ホワイト(G)

■退団
カイル・アンダーソン(F/メンフィス・グリズリーズ)
マット・コステロ(C/FA)
マヌ・ジノビリ(G/引退)
ダニー・グリーン(G-F/トロント・ラプターズ)
ダレン・ヒリア-ド(G/スペイン)
ジョフリー・ラバーン(C/トルコ)
カワイ・レナード(F/トロント・ラプターズ)
トニー・パーカー(G/シャーロット・ホーネッツ)
ブランドン・ポール(G/FA)

■予想スターター
PG>ブリン・フォーブス
SG>デマー・デローザン
SF>ルディ・ゲイ
PF>ラマーカス・オルドリッジ
C>ヤコブ・ポートル

キャリア3年目を迎えた期待の若手フォーブス。プレシーズンでは平均9.6得点2.4アシストをマークした[写真]=Getty Images

激動のオフシーズンを送ったリーグきっての強豪

 昨季、21年連続でプレーオフ出場を決めたスパーズは、今夏に激動のオフシーズンを過ごした。長年チームの主力を務めたパーカーが移籍を決断し、7月中旬には大黒柱レナードとスターターのグリーンがトレードでラプターズへ、そして8月下旬にはジノビリが引退。制限付きFAだったアンダーソンも失うなど、ロースターの半数近くが入れ替わった。

 スパーズが新たに獲得したのは、オールスターガードのデローザンやベテランシューターのベリネリ、堅実なロールプレーヤーのカニンガムやポンデクスター。若手センターのポートルや新人ウォーカー四世も評価が高く、戦力ダウンを最小限に食いとどめたのではないだろうか。

 チームにはオールスターフォワードのオルドリッジを筆頭に、若手からベテランまでそろっている。名将グレッグ・ポポヴィッチHC率いる今季のスパーズは、プレーオフ出場を危ぶまれるほどのラインナップではないはずだ。

ベテランのゲイ(左)をはじめとするロースターを操り、ポポヴィッチHC(右)はスパーズをプレーオフへと導けるか?[写真]=Getty Images

両輪の活躍と若手の成長、アウェーの戦いがプレーオフ出場のカギ

 ところが、プレシーズンの最中に若手ガード陣が次々とケガに見舞われてしまった。

 膝を負傷したウォーカー四世、かかとを痛めたホワイトは約6~8週間の戦線離脱、そして先発ポイントガードとしてプレーしていたマレーは右膝前十字靱帯により今季絶望と発表された。ウォーカー四世とホワイトが戦列復帰するまでは、デローザンやベリネリを中心にチーム全体でカバーしていく必要があるだろう。

 今季のスターターは、プレシーズン最終戦にスターターとして起用したフォーブスをデローザンと共にバックコートへ配置し、フロントコートにはベテランのゲイに大黒柱オルドリッジ、そして新加入のポートルを据えることになりそうだ。

 ベンチにはチーム最古参のミルズや2014年の優勝メンバーのベリネリ、大ベテランのガソルがおり、現役選手としては経験豊富なメンバーがそろう。ベルターンスやカニンガム、ポンデクスターといったロールプレーヤーたちの働きも勝利を後押しするはず。

 ジノビリやパーカーといった複数回の優勝を知るベテランを失ったことは、長いシーズンを戦ううえで経験面や接戦を勝ち抜くという点で見ても不安材料として挙がるかもしれない。ただ、ポポヴィッチHCはオルドリッジがジノビリから多くを学んでいることを把握しており、ミルズと共にリーダーシップを発揮してくれることを期待しているという。

 今季、スパーズが22年連続のプレーオフ出場を果たすためには、オルドリッジとデローザンという両輪がオールスター級のパフォーマンスを見せることに加え、若手の成長も不可欠となる。開幕から多くの出場時間を獲得することが濃厚なフォーブスやポートルには期待したいところだ。

 そして、昨季14勝27敗と大きく負け越してしまったアウェーでどれだけ勝利することができるかが、激戦区ウエストで勝利を重ねていくカギになるだろう。

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