2019.12.16
11月9日(現地時間8日)、NBAでは11試合が行われたのだが、一夜にして2選手が50得点以上をマークした。
まずはゴールデンステイト・ウォリアーズのディアンジェロ・ラッセル。右足首のネンザで3試合を欠場後、ミネソタ・ティンバーウルブズ戦から復帰したラッセルは、延長にもつれ込んだこの試合でキャリアハイとなる52得点を奪取。
ステフィン・カリー(左手第二中手骨の骨折)とドレイモンド・グリーン(左手人差し指ネンザ)を欠く中、ラッセルはフィールドゴール37投中19本(うち3ポイントは17投中7本)成功に加え、フリースローを8投中7本沈める活躍でウォリアーズをけん引。
チームは119-125で敗れてしまったものの、『Elias Sports Bureau』によると、ラッセルは新加入チームながら最初の10試合以内で50得点以上を奪った史上4人目の選手に。カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ/今季)、ブランドン・ジェニングス(当時ミルウォーキー・バックス/2009年のルーキーシーズン)、ウィルト・チェンバレン(当時フィラデルフィア・ウォリアーズ/1959年のルーキーシーズン)に次いで、史上4人目の快挙を達成した。
そしてもう1人は、ポートランド・トレイルブレイザーズのデイミアン・リラード。ホームのモーダ・センターで迎えたネッツ戦で、リラードはキャリアハイかつフランチャイズ史上最多となる60得点。
試合後、「いい気分だ。どんなことであれ、新たな記録を生み出したんだから、いい気分なのは間違いない。でも負けてしまったら楽しくはないね」とリラードが明かしたように、カイリー(33得点)とジョー・ハリス(14得点)の前にブレイザーズは115-119で敗れた。
それでも、この日のリラードはフィールドゴール33投中19本(うち3ポイントは16投中7本)を沈め、フリースローを15本全て決め切る超絶パフォーマンス。この日ベンチスタートながら34得点を挙げたスペンサー・ディンウィディーが「彼は60得点した。でも僕らにとってはラッキーだった。彼は(勝利するためには)65得点必要だったのかもね」とジョークを口にしたとはいえ、圧巻のスコアリングショーだったことは間違いない。
ちなみに、一夜にして2選手が50得点以上を記録したのは2005年12月24日(同23日)以来、約14年ぶり。この時はアレン・アイバーソン(当時フィラデルフィア・セブンティシクサーズ/53得点)とビンス・カーター(当時ニュージャージー・ネッツ/51得点)が50得点以上を残していた。
なお、一夜にして50得点以上を挙げた2選手が所属するチームが共に黒星を喫したのは、1978年までさかのぼる。この年の4月10日(同9日)、デイビッド・トンプソン(当時デンバー・ナゲッツ/73得点)とジョージ“アイスマン”ガービン(当時サンアントニオ・スパーズ/63得点)がレギュラーシーズン最終戦に驚異的なスコアリングショーを演じるも、チームは敗れていた。
9日(同8日)を終えて、今季50得点以上をたたき出したのはカイリー、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、ラッセル、リラードの計4選手。だが勝利を手にしたのは10月31日(同30日)のワシントン・ウィザーズ戦で59得点を挙げたハーデンのみ。
1人の選手が大量得点を奪ったとしても、必ず勝利できるわけではない、というのが今季の現状と言っていいだろう。
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