2020.02.04

アキレス腱断裂から復帰を目指すジョン・ウォールが一緒にプレーしてみたい選手とは?

復帰に向けてワークアウトを続けるウォール[写真]=Getty Images
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「ベルターンスとブラッドと一緒にプレーできたら、最高だと思う」とウォール

 2月4日(現地時間3日、日付は以下同)。ワシントン・ウィザーズはホームのキャピタル・ワン・アリーナでゴールデンステイト・ウォリアーズと対戦し、117-125で敗れた。

 八村塁は復帰戦で25分52秒プレーし、11得点8リバウンドを記録。そしてエースのブラッドリー・ビールが43得点6アシスト、7投中5本の3ポイントを沈めたダービス・ベルターンスが19得点4リバウンド5アシスト、トーマス・ブライアントが11得点7リバウンド3アシスト2ブロック、この試合から八村と共に復帰したモリッツ・ヴァグナーが8得点を挙げるも、ウォリアーズの3ポイント攻勢と要所で締めてくるディフェンスを攻略できず。

 この敗戦により、ウィザーズはイースタン・カンファレンス10位の17勝32敗。プレーオフ進出圏内にいる8位のオーランド・マジック(22勝28敗)とは4.5ゲーム差と、これ以上は離されたくない位置にいると言っていい。

エース兼プレーメイカーとして活躍するビール[写真]=Getty Images

 ウィザーズは現在ホーム6連戦中で、3試合を終えて2勝1敗。シーズン全体でもホームでは11勝12敗を記録しており、アウェー(6勝20敗)よりも好成績を残しているのは明らか。残り3試合でダラス・マーベリックス、メンフィス・グリズリーズ、シカゴ・ブルズと戦い、何とか勝ち星を伸ばしたいところ。

 そんな中、左足アキレス腱の部分断裂により長期離脱中のジョン・ウォールが、地元メディア『NBC Sports Washington』によるインタビューに応対。ゲーム前の練習で、パワフルかつスピーディーで切れ味抜群の動きを見せているウォールは、今季中に戦列復帰できる可能性が残されている。

 同メディアのクリス・ミラー(リポーター)が「欠場期間中、最も強い印象を受けた選手は誰か?」と聞いたところ、ウォールの口からこんな答えが返ってきた。

ダービス・ベルターンスだね。スパーズにいた頃から、彼がショットを決めることができることは知ってた。でもあんなにうまく決めることができるとは知らなかった。もし彼とブラッド(ビール)と一緒にプレーできたら、最高だと思う」。

 キャリア4年目の今季、ベルターンスはウィザーズで自己最高の成績を残している。“ラトビアン・レーザー”の異名を持つ208センチ102キロのフォワードは、ここまで平均29.3分15.0得点4.6リバウンド1.8アシストを記録。

 真骨頂である3ポイントでは、42.9パーセントという高確率で平均3.6本も沈めている。キャッチ&シュートはもちろんのこと、ドリブルからプルアップで決めることもでき、ウィザーズに勢いをもたらすほどの破壊力がある。

ベルターンス(写真)について、ウォールはスパーズ在籍時から注目していたという[写真]=Getty Images

「俺はアシストでリーグをリードしようとするだろう。プレーする機会があれば、そうすべきだと思う」と自信をのぞかせる

 ウィザーズは本来、ポイントガードのウォールを中心としたチーム。ビールは平均35.6分29.2得点4.5リバウンド6.3アシストと、スコアリングだけでなくプレーメイクもこなしているが、ウォールが復帰すれば再びスコアリングに専念し、プレーの精度を高めることができるだろう。

 9年のNBAキャリアを誇るウォールは、通算平均9.22アシストというハイアベレージを残しており、クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー/平均9.51本)に次ぐ現役2位、歴代でも6位というリーグ史上屈指のパサー。

 持ち前のスピードを活かした積極果敢なボールプッシュから、ウォールは電光石火のドライブでペイントエリアに突入し、チームメートたちに数々の得点機会を演出することができる。

 ウォールはリング下にいるビッグマンへダンクをたたき込ませるだけでなく、カットしてくる選手への好パス、複数のディフェンダーに囲まれながら、空中に跳び上がってからコーナーで待機するチームメートへオープンスリーを演出することも可能。ウォールはすでに自信をのぞかせている。

「俺はアシストでリーグをリードしようとするだろう。あの2人もそうだし、このチームには必要なピースがそろっているから、プレーする機会があれば、そうすべきだと思う。もし俺がペネトレイトかアイソレーションすることになったら、どこからヘルプに来るんだい? あの2人のうち1人のマークから外れてカバーに入りたいと思うかい?」。

 今季終了後に制限なしフリーエージェントになるベルターンスだが、代理人がウォール復帰によってウィザーズはイースト屈指の戦力になることから、再契約を望んでいるとコメントしている。ベルターンスの最優先事項が“勝利すること”なだけに、今季ウォールとのプレーが実現し、勝利できる手応えをつかむことができれば来季もウィザーズに残るのではないだろうか。

 また、ウォールと八村による連係も非常に楽しみだ。日本代表では紛れもなくトップスコアラーであり、ボールプッシュからスコアリングまでこなす八村だが、チームメートとの合わせも絶妙。ピック&ロールだけでなく、ウォールのドライブからの合わせで鮮やかなレイアップ、あるいは迫力満点のダンクを見せてくれると期待したい。

ドライブの突破力でもリーグ有数の実力者として知られるウォール[写真]=Getty Images

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