2020.06.29
今シーズンはデトロイト・ピストンズと契約を結び、シーズンの途中までシックスマンとして活躍していたデリック・ローズ。それからはスターターとして定着し、平均18.1得点2.4リバウンド5.6アシストをマークしている。かつてのシカゴ・ブルズ時代のように爆発的な身体能力には頼らず、スキルや駆け引きで勝負し、試合終盤ではもショットを沈めるなど、今季は成熟した姿がみられる。
数年前までは度重なる膝の大ケガにより、選手生命が危ぶまれていたローズ。しかしその苦難を乗り越えてきた彼を評価する人物がいる。1981年から1994年までピストンズ一筋でプレーし、現役時代に2連覇を達成したアイザイア・トーマス氏である。『The Detroit News』のインタビューをとおして、ローズの今季のパフォーマンスについて、以下のように言及している。
「問題は彼が19歳で(実際は22歳)でMVPを受賞し、自らハードルをとても高いものにしてしまったことだ。それから膝のケガを負い、彼がそのMVPを手にした状態に戻れるのかと、皆は考えたんだ。このような(大ケガからの復活という)経験をした選手は彼だけだよ」
またトーマス氏はローズとピストンズの相性について、「デトロイトは彼を気に入り、迎え入れた。そして彼もまたデトロイトにフィットしたんだ」とコメント。2月29日(現地時間28日)のフェニックス・サンズ戦にて、ローズがシーズンハイ31得点を達成したことについても、「あの試合は今年我々が見てきた中でも、美しい試合だった。彼はデトロイトのすべてにフィットしている。彼の周りには若い選手たちが必要だね」と、太鼓判を押している。
ローズが史上最年少でシーズンMVPを獲得したのは2010-11シーズンであり、それからずいぶんと時間が流れた。その中で確かに彼には苦しい期間があったかもしれないが、それでも戦い続ける彼の姿に感動したファンや選手は多くいる。さまざまなドラマを描いてきたローズが、今後どのような活躍を見せてくれるのか注目したい。
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