2020.09.16
9月8日(現地時間7日、日付は以下同)。ロサンゼルス・クリッパーズとデンバー・ナゲッツによるウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第3戦が行なわれ、クリッパーズが113-107で勝利し、シリーズ戦績を2勝1敗とした。
クリッパーズではポール・ジョージが5本の3ポイント成功を含むチームトップの32得点に4リバウンド4アシスト2スティール、カワイ・レナードが23得点14リバウンド6アシスト2ブロックを挙げたほか、3選手が2ケタ得点をマーク。
ナゲッツでは大黒柱のニコラ・ヨキッチが32得点12リバウンド8アシスト、マイケル・ポーターJr.が18得点10リバウンド3スティール、ジャマール・マレーが14得点4リバウンド9アシスト2スティールを挙げるも、第2戦に続いて2連勝はならず。
第4クォーター残り8分29秒の時点で、ナゲッツは7点リードを手にしていたものの、マーカス・モリスのフローター、ジョージとルー・ウィリアムズの3ポイントで逆転を許してしまい、シーソーゲームの末に敗れた。
なお、この試合ではリング下でビッグプレーが2つあった。1つは第3クォーター残り約1分のシーン。ポーターJr.が右ウイングからリング下へと向かい、モントレズ・ハレル越しに強烈なワンハンドダンクをさく裂。
昨季をケガで全休した新人のポーターJr.は「僕の仕事はベンチから出てすぐさまアグレッシブにプレーすること。今僕はそれをやろうとしている」と口にし、この日もベンチから攻防両面で上々の活躍を見せた。
そのポーターJr.のダンクを見て大声を上げてシャウトしていたマレーは、6点ビハインドで迎えた第4クォーター残り約2分。ハレルを抜き去り、リング下へと向かって跳び上がった。
ポーターJr.のように舞い上がり、ワンハンドダンクをリムにたたきつければ、まだまだ形勢逆転も十分考えられる時間帯だったのだが、一際大きな腕が立ちはだかることに。
「彼がペネトレイトしているのが見えた。俺はサイドのヘルプにいたから、跳び上がって彼のショットを阻止しようとしたんだ。ダンクを狙っていたから、なんとか届くようにしてブロックしたんだ」。
そう振り返ったのはレナード。長い腕と大きな手を持つ男は、マレーの渾身のダンクに左手1本、いや正確に言えば中指1本ではじき出し、ナゲッツの流れを断ち切ったのである。
これにはジョージも「あのブロックは彼の持つとびきり長い中指があったからこそ。今でも伸びてるんじゃないかと思うくらいにね。でもそれがカワイという男なのさ」と脱帽。
ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)も「まさか1本の指でブロックしていたとは知らなかったね。あれは見事なプレーだったし、ものすごく印象的だった。彼がどこからカバーに入ったか覚えてないが、あのブロックは強烈なプレーだったよ」とレナードの好プレーを称えていた。
両チームによるシリーズ第4戦は10日に行なわれる。この試合でフィールドゴール成功率29.4パーセント(5/17)と不発に終わったマレーは「俺がもっと良くならなきゃ。もし俺があと少しでもショットを決めて、成功率が上がっていれば、ゲームの結果が変わったと思う」と悔やんでいただけに、次戦で汚名返上できるか期待がかかる。
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