2020.12.21
ロサンゼルス・クリッパーズとデンバー・ナゲッツによるウェスタン・カンファレンス・セミファイナルは、9月10日(現地時間9日、日付は以下同)に行なわれた第4戦をクリッパーズが96-85で制して3勝1敗とし、カンファレンス・ファイナル進出に王手をかけた。
この試合でゲームハイの30得点に11リバウンド9アシスト4スティール2ブロックと大車輪の活躍を見せたカワイ・レナードは「俺たちはまだやらなければいけないことがたくさんある。まだ戦っているんだから」と試合後に語っていたものの、クリッパーズがフランチャイズ史上初となるウェスト決勝へ進出するのは濃厚というのが現状。
一方、敗れたナゲッツはシリーズ最少の得点に終わり、チーム全体でフィールドゴール成功率は39.7パーセント(27/68)と不発。オールスタービッグマンのニコラ・ヨキッチが26得点11リバウンド6アシスト、ジャマール・マレーが18得点7アシスト、マイケル・ポーターJr.が15得点6リバウンド、ギャリー・ハリスが10得点を残すも、クリッパーズが誇る強固なディフェンスを攻略できず。
ユタ・ジャズとのファーストラウンドで、ナゲッツはNBA史上12チーム目となる1勝3敗から3連勝でシリーズを制したものの、マイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は「相手が違う、間違いなくね。非常にタレントがそろっていて、選手層が厚いチームだ」とクリッパーズの強さに脱帽。
そんな中、昨季をケガで全休し、今季ルーキーとしてプレーするポーターJr.はこの試合で15得点を挙げたものの、全て前半の得点で、後半はわずか2本のショットを放っただけで無得点に終わり、「僕はボールに触れることができなかった。彼ら(チーム)は何も変えなかったんだ」とこぼした。
『Second Spectrum data』によると、ポーターJr.は前半(16分27秒出場)こそボールタッチ数でヨキッチとマレーに次ぐ3番目の25回を記録したものの、後半(17分28秒出場)ではわずか12回で、チーム7番目に終わっていた。
ナゲッツはヨキッチとマレーが中心のチームというのは周知の事実。リーグ有数のピック&ロールコンビであり、『Second Spectrum data』によると今季両選手は平均175.5回ボールタッチしている。この数字は過去5シーズンで2番目に多くボールに触れたデュオとなっており、それを唯一上回るのは昨季のヨキッチとマレー。両選手は過去5シーズンにおけるトップ2を独占していることになる。
ポーターJr.はヨキッチとマレーについて「僕らは今後もあの2人を中心にやっていく。すばらしい選手たちだからね」と話すも、「相手を倒すためには、他の選手たちがもっと絡んでいく必要があると思う。もうちょっとボールを動かしていかなきゃいけない」と自身の思いを口にした。
ジャズとのシリーズではマレーがシリーズ後半にかけて高得点を連発し、ナゲッツを勝利へと導いていたものの、このシリーズではポール・ジョージの前にここまでシリーズ平均17.8得点、フィールドゴール成功率38.2パーセント(26/68)に抑え込まれている。
ナゲッツがシリーズを長引かせるためには、ヨキッチとマレー以外の選手たちの奮起と共に、マレーの復調もマストとなる。12日に行なわれる第5戦でナゲッツがシリーズ2勝目を奪うことができるのか、注目したいところだ。
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