2021.02.19
1月28日(現地時間27日、日付は以下同)。イースタン・カンファレンス首位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(12勝6敗)と、ウェスタン・カンファレンス首位のロサンゼルス・レイカーズ(14勝4敗)による“東西首位対決”がシクサーズのホーム、ウェルズファーゴ・センターで行なわれた。
昨季の覇者レイカーズは7点ビハインドで迎えた最終クォーターに追い上げを狙うも、ベン・シモンズやジョエル・エンビードの得点を許し、残り5分10秒で14点差と引き離されてしまう。
だがそこからデニス・シュルーダーやアンソニー・デイビス、アレックス・カルーソのショットで猛追し、残り11.2秒にデイビスのレイアップで遂に逆転。だが残り3.0秒にトバイアス・ハリスが値千金のジャンパーを放り込み、ホームのシクサーズが107-106で制した。
イースト首位を堅持したシクサーズでは、エンビードが28得点4アシスト2ブロック、ハリスが24得点7リバウンド、シモンズが今季3度目のトリプルダブル(17得点11リバウンド10アシスト)、4本の3ポイントを成功させたダニー・グリーンが14得点6リバウンドをマーク。これでシモンズ、セス・カリー、グリーン、ハリス、エンビードというスターターで臨んだ試合を10戦無敗としている。
決勝弾を沈めたハリスは「自分たちは、王者相手に戦いたかった。自分たちの現在地を把握したかったんだ」と語っており、この勝利でシクサーズはさらに自信を深めたかもしれない。
一方、あと一歩で勝利を逃したレイカーズでは、レブロン・ジェームズがゲームハイの34得点に6リバウンド6アシスト、デイビスが23得点8リバウンド2ブロック、シュルーダーが16得点4アシスト、カルーソが10得点を記録。
この試合、ハリスのクラッチショットが勝敗を分けたのだが、大ケガにつながる危険なプレーもあった。第3クォーター残り5分44秒。シクサーズ5点リードの場面で、エンビードがリング下でショットを狙った際にレブロンが空中に跳び上がるエンビードを押したことで背中と臀部から落下し、コートにうずくまってしまったからだ。
しかしながら、レフェリーの判定はフレグラントファウル1となり、レブロンはコートに残り、エンビードも苦痛に顔をゆがめながらもプレーを続けて勝利に貢献。そして試合後に自身の思いをぶちまけた。
「あのプレーを見てくれよ。あれはすごく危険なプレーだった。もし俺があんなプレーをしたら、たぶん(フレグラントファウル2で)退場処分になるかもしれない。以前、俺は同じようなことがあったんだ」。
そのプレーから68秒後、エンビードはデイビスにエルボーをしたと判定されて同じくフレグラントファウル1を宣告されたのだが、エンビードは「あの2つを比べてみるといい。俺は当てていない。エルボーしていなかった。触れてしまったのかもしれないが、(レブロンのファウルと)比べちゃいけない」と続けて、「あれはフレグラント2と判定されるべき」とコメント。
もっとも、シクサーズのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は「まず、レブロンはダーティな選手じゃない。あれはフィジカルなプレーであって、彼ら(レフェリーたち)はフレグラントをコールしなければならなかったということ」と冷静に分析していた。
両チームによる対戦は前半戦ではこの試合のみ。後半戦でも組まれるかは現時点で分からないものの、このままカンファレンストップの座を守り、プレーオフを勝ち抜くことができれば、NBAファイナルで激突する可能性もゼロではないだけに、シクサーズとしては大きな勝利を収めたと言っていいはずだ。
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