2021.04.07

約14カ月ぶりのNBA復帰を飾ったアイザイア・トーマス「僕には揺るぎない自信がある」

トーマスが約1年2か月ぶりにNBAの舞台へ[写真]=Getty Images
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「何があろうと、僕は常にこの舞台へ戻ってやろうと思っていた。もし疑問を抱いてしまえば、何もかもやるべきじゃないという気持ちでいたんだ」。

 4月7日(現地時間6日、日付は以下同)。先日ニューオーリンズ・ペリカンズと10日間契約を結んだアイザイア・トーマスは記者たちへそう語り、昨年2月以来、約14カ月ぶりのNBA返り咲きについて自信をのぞかせていた。

 同日行なわれたアトランタ・ホークス戦で、トーマスはベンチスタートで25分13秒プレーして10得点2リバウンド2アシストをマークし、2本の長距離砲を放り込んだ。試合には107-123で敗れたものの、スタン・バン・ガンディHC(ヘッドコーチ)は「1年もプレーしていなかった選手として、彼はいいプレーをしていたと思う」と及第点の評価を与えていた。

 トーマスは昨季ワシントン・ウィザーズで40試合(うち先発は37試合)に出場して平均12.2得点3.7アシストを残すも、昨年2月にロサンゼルス・クリッパーズへトレード後にウェイブされ、1年以上も無所属が続いていた。これまでの道のりについて、175センチ83キロの小兵はこう振り返る。

「もちろん、僕だって人間だ。トンネルの先に光が見えない中でワークアウトを続けていくことを、つらいと思う日だってあった。でも僕には最高の善意と揺るぎない自信がある。それに自分にとって、物事が簡単に進んできたことはこれまでなかったからね」。

 ペリカンズはこの試合を終えてウェスタン・カンファレンス11位の22勝28敗。プレーイン・トーナメント出場圏内にいる10位のゴールデンステイト・ウォリアーズ(24勝27敗)とは1.5ゲーム差ながら、この試合ではブランドン・イングラム、ニケイル・アレキサンダー・ウォーカー、ジョシュ・ハート、カイラ・ルイスJr.を欠いており、フルメンバーで戦うことができていない。

 トーマス自身もこれまで数多くのケガに悩まされてきただけに、この状況について「彼らがケガで出られないのは最悪さ。だけど、ケガもゲームの一部なんだ。誰かが代わりにやってやろうというメンタリティが大切になってくる。チームが僕に出場時間を与えてくれるなら、僕はそれをフルで活かしていく。それに僕ならコート内外でインパクトを与えることができるさ」と口にしていた。

 もっとも、トーマスの契約はあくまで10日間契約。ケガ人が戻ってきた時あるいは自身のパフォーマンスが落ちた時には解雇されるかもしれないが、トーマスは「僕は自分が何かを証明しなきゃいけないとは思っていない。今は健康体だ。準備はできているよ」と、試合後に自信を見せている。

 ボストン・セルティックス在籍時にオールスターに2度、2017年にはオールNBAセカンドチームにも選ばれた実績を持つ小兵は、新天地で得たチャンスを最大限に活かし、自慢の得点力を発揮することができるか、注目していきたい。

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