2022.06.16
3年ぶりにNBAファイナルへと返り咲いたゴールデンステイト・ウォリアーズは、6月6日(現地時間5日、日付は以下同)に行なわれた第2戦でボストン・セルティックスを107-88で下し、シリーズ戦績を1勝1敗のタイとした。
この試合ではステフィン・カリーがゲームハイの29得点に6リバウンド4アシスト3スティール、ジョーダン・プールが17得点3アシスト2スティール、ケボン・ルーニーが12得点7リバウンド3スティール、アンドリュー・ウィギンズが11得点6リバウンドを記録。
だがチーム第2の得点源、クレイ・トンプソンはいずれも今プレーオフでワーストとなるフィールドゴール成功率21.1パーセント(4/19)、11得点と不発。第3クォーターに美しい長距離砲を沈めたとはいえ、ゲーム全体で見るとトンプソンから放たれたショットはリング手前に当たるショートなものが多く、決め切ることができず。
すると9日に敵地TDガーデンで迎えるシリーズ第3戦を翌日に控えた8日、記者からシリーズ2戦を終えてフィールドゴール成功率30.3パーセント(10/33)ということを言われたトンプソンは「笑えるくらいのシュート成功率を思い出させてくれてありがとう」と笑みを見せた。
「この年齢でプレーしている利点は、『YouTube』で自分の最高の瞬間を観て元気を出すことができるってことかな」と語った32歳の元オールスターガードは、8日のチーム練習前にオンラインで自身の3ポイントがリングをくぐり抜けるシーンを観ていたと明かした。
「たぶん昨日のうちに済ませた。大学時代を思い出したんだ。シューティングスランプになった時、ビデオで観る選手たち、彼らの全てかみ合っていると思える最高のゲームを観ることで、一生懸命練習へと突き動かしてくれたものさ。そこで指先からボールが流れるように落ちていくんだ」。
そんなトンプソンが映像でチェックしたのは“Game 6 Klay”。プレーオフのシリーズ決着をかけた重要な第6戦で、この男はこれまで数多くのビッグゲームを見せてきた。今プレーオフではメンフィス・グリズリーズとのカンファレンス・セミファイナル第6戦で8本の3ポイント成功を含む30得点と爆発。
「まぁ、『YouTube』で“Game 6 Klay”を観たのさ。というのも、僕はその時にプレッシャーが重くのしかかった状況に身を置いていた。そこでショットがよく入ったからさ。壁に直面した時というのは、メンタル面を強い状態に保つことが大事なんだ」。
ファイナル2戦を終えて、ウォリアーズはカリーが両チーム最多となるシリーズ平均31.5得点にフィールドゴール成功率45.7パーセント、3ポイント成功率46.2パーセントを残しており、ウィギンズが同15.5得点、プールが同13.0得点を記録。
だがトンプソンはここまでのシリーズで平均13.0得点にフィールドゴール成功率30.3パーセント、3ポイント成功率26.7パーセントなだけに、この男が復調することで、カリーへの負担が大きく減ることは間違いない。
「あとはもう練習するだけで、マインドセットだね。彼には教える必要なんてない。なぜなら、彼はどんな瞬間であろうとものすごい自信があるからさ」とカリーも“スプラッシュ・ブラザーズ”の相棒について特に心配はしていない。
1勝1敗で迎えるシリーズ第3戦は、どちらかのチームが王手をかけている状況ではないものの、ファイナルという大舞台、しかも敵地ボストンで開催されることを想定し、トンプソンは着々と準備を進めているはずだ。
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