2022.09.20
8月26日(現地時間25日、日付は以下同)。パトリック・ベバリーはユタ・ジャズからロサンゼルス・レイカーズへトレードで移籍し、キャリア11シーズン目を名門レイカーズで迎えることとなった。
ベバリーはミネソタ・ティンバーウルブズで昨季プレーオフ進出に貢献するも、オフシーズンに入ってルディ・ゴベア獲得のための交換要員の1人となってジャズへ移籍。これで2年連続オフシーズンに2度もトレードされることに。
レイカーズのレブロン・ジェームズとはロサンゼルス・クリッパーズ時代に“LA対決”で何度も火花を散らし、ヒューストン・ロケッツ時代の2013年プレーオフでは当時オクラホマシティ・サンダーにいたラッセル・ウェストブルック(現レイカーズ)と接触してしまい、ウェストブルックは右ひざの半月板損傷を負うなど、これまでコート内外で互いに舌戦をしてきたいわば天敵のような存在。
ただ、34歳のベテランガードは持ち前のタフネスと粘着気質なディフェンス、ハッスルプレーが身上で、相手選手に嫌われようともチームの勝利のためにひたすら自らの仕事を遂行してきたロールプレーヤーでもある。
新天地ではレブロン、ウェストブルックと共闘していくことになるのだが、先日『ESPN』のオマー・ラジャ記者とのインタビューで、ベバリーは「多くの人たちは知らないけど、レブロンは俺にとって兄貴のような存在になっている」と明かしていた。
「俺がサマーリーグでプレーしていた頃、ある日彼に電話したんだ。『やぁ、パット・ベブだ。君の友人から番号を聞いてね。コート内外で何か俺のことを助けられることはないかな。俺は(教わったことを吸収する)スポンジだ。バスケットボールでも、父親としても、それが何であろうと、俺のことを手助けしてほしいんだ』ってね」
「俺と彼は結ばれているんだ。そこで彼はこのリーグで長い間どうやって生き残っていくか、青写真を描いてくれてね。キャリア初期に、彼は俺のことを助けてくれたんだ。俺がこれまでのキャリアで手にしてきた多くの称賛と成功は、彼からもらった土台があったからなのさ」。
対戦相手としてはコート上で激しいバトルを繰り広げてきたレブロンとベバリーだが、その裏ではレブロンの助言によってベバリーは10年もの間NBAでプレーすることができたという。
ベバリーは09年のドラフト2巡目全体42位でレイカーズから指名されたものの、ギリシャとロシアでプレーしてから12-13シーズンにロケッツでチャンスをつかんでリーグへ定着し、11年目を迎える。
ドラフト指名されたチームで13年越しにプレーすること、兄貴と慕っていたレブロンと同じチームで戦えるだけに、今回のトレードはベバリーにとって思わぬ好転になったと言えるだろう。
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