2023.01.24
1月22日(現地時間21日、日付は以下同)。ワシントン・ウィザーズはホームのキャピタルワン・アリーナでオーランド・マジックを138-118で下し、今シーズンの戦績をイースタン・カンファレンス11位の20勝26敗とした。
昨年11月29日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦(142得点)に次いで、今シーズン2番目の高得点となったウィザーズでは、カイル・クーズマが25得点10リバウンド6アシスト、ブラッドリー・ビールが17得点4リバウンド8アシスト、クリスタプス・ポルジンギスが17得点6リバウンド、デロン・ライトが15得点8アシスト3スティール、ダニエル・ギャフォードが14得点8リバウンド、モンテ・モリスが10得点6アシストをマーク。
そして19日のニューヨーク・ニックス戦で今シーズン初の無得点に終わった八村塁は、この試合で29分59秒プレーしてキャリアハイかつゲームハイの30得点に5リバウンド2ブロックの大暴れ。ドライブに3ポイントシュート、ミッドレンジジャンパーが冴え渡り、フィールドゴール成功率59.1パーセント(13/22)を記録した。
すると試合後、現地メディアの取材に応じた八村に対し、トレードトークに関する話題が飛び交った。というのも、19日に『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者、ウィザーズ番記者のジョシュ・ロビンズは、ウィザーズが八村のトレードオプションを探っていると報道。来月8日に25歳を迎えるフォワードを中心にしたトレードに関する話し合いを始めたと報じていた。
「僕はバスケットボールプレーヤーとしての自分を欲しがっているどこかにいたいだけです。そして自分のゲームを好んでくれるどこかにいたいです」(八村)
試合後にメディアに対してそう話していたと『AP』が報道。そこで「それはワシントンですか?」と聞かれると、八村は「分かりません。僕らは突き止めないといけません」と切り返していた。
今年のトレードデッドラインは2月10日。この時期はトレードトークが過熱するということもあり、複数のチームがトレードを模索していると現地記者やメディアが報じ、毎年トレード候補に浮上する選手や、どのチームの誰が移籍する可能性が高いかといった内容のニュースが駆け巡る。
キャリア4年目の今シーズン。八村はここまで30試合すべてでベンチスタートながら、平均24.3分13.0得点4.3リバウンド1.2アシストにフィールドゴール成功率48.8パーセントを記録。22試合で2ケタ得点を残しており、ウィザーズではビール、ポルジンギス、クーズマに次ぐ4番手の得点源なのだが、開幕前に延長契約へこぎ着けなかったため、今シーズン終了後に制限付きフリーエージェント(FA)となる。
日本代表のトップスコアラーで、日本のプロバスケットボール選手として最も知られるフォワードは、マジック戦後にこう語っていた。
「僕としては自分のゲームをしなければいけません。自分に何ができるか、それにチームの勝利を助けることができることも分かっています。それはここであろうと他のチームだろうと、僕はチームを助けることができます」
NBAはベンチプレーヤー、ローテーションプレーヤー、スターター、さらにはエースプレーヤーであろうとトレードされてしまう世界。現地メディアの報道もあったことで、これから約3週間のうちに八村がトレードで他チームへ移籍する可能性があることは否定できない。
そうした状況のなかで、八村は「今この瞬間にフォーカスし続けていかないといけません。今いろんなことが起きているのも分かっています。僕としては試合でプレーしなければいけないですし、自分自身でいるだけです」と話していた。
もしかすると、八村は25歳の誕生日の前後にキャリア初のトレードを経験することになるかもしれない。もしそうであろうと、この男のNBAキャリアはこれからも続いていく。
日本の至宝にはこれからも白い歯をのぞかせながら親しみやすい笑みを見せつつ、大好きなバスケットボールを思う存分プレーしてほしい限りだ。
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