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ポートランド・トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードは、今シーズンここまで57試合の出場でキャリアハイの平均32.2得点に4.7リバウンド7.2アシスト、3ポイントシュート成功率37.3パーセント(平均4.2本成功)という好成績を残している。
ブレイザーズ一筋11年目のスコアリングガードは、2月27日(現地時間26日、日付は以下同)のヒューストン・ロケッツ戦で自己最多の71得点を奪っただけでなく、今シーズンだけで計15度の40得点超えを果たしており、個人成績という面だけで見れば、自己最高のシーズンと言っても過言ではない。
その一方で、チームは3月9日のボストン・セルティックス戦を皮切りに、20日のロサンゼルス・クリッパーズ戦も落としたことで6連敗。22日終了時点でウェスタン・カンファレンス13位の31勝40敗とし、プレーイン・トーナメントへ進出できる10位のユタ・ジャズ(35勝36敗)とのゲーム差は4.0まで広がってしまった。
レギュラーシーズンは残り11試合あるものの、ここから4.0ゲーム差を挽回してプレーインへ滑り込むことは困難な道のりであり、2シーズン連続でプレーオフ不出場となる可能性が高いというのが現状だ。
クリッパーズ戦を終えたリラードは「毎試合勝たない限り、俺たちは(ウェスト)10位の位置から大きく離れてしまった。俺はプレーするのが大好きだし、競争することも大歓迎だ。諦める準備なんてできちゃいない。けど競争心を押し出していくのを止める時が迫っている」と、苦しい胸の内を明かしていた。
今シーズンのブレイザーズには、リラードに加えてアンファニー・サイモンズ(平均21.1得点4.1アシスト)、ジェレミー・グラント(同20.5得点4.5リバウンド2.4アシスト)という、平均20.0得点以上を残すスコアラーが3人いる。
だがディフェンシブ・レーティングはリーグ27位の117.3と低迷しており、オールスターブレイク後はリーグ29位の120.7まで悪化と、ディフェンス面に難を抱えており、直近10試合で見ても2勝8敗と大きく負け越している。
とはいえ、もしブレイザーズがチーム再建を打ち出したとしても、32歳のフランチャイズプレーヤーが納得するとは考えにくい。リラードは「それ(再建)は俺の心が動くことじゃない」と切り出し、このように続けていた。
「それは俺をがっかりさせることになる。次のシーズンにどうなるかを話している。そして俺たちは“構築”しているんだ。とりわけキャリアのこの時点で、(再建は)俺がここでやることじゃない」
リラードとしては、すぐにでもプレーオフという大舞台で覇権争いがしたいはず。だが現実としてブレイザーズはポストシーズン進出も厳しく、覇権争いへ参戦するには程遠い状況にある。
23日のジャズ戦から、レギュラーシーズン最後の11試合が組まれているものの、もしそこで黒星先行となってしまった場合、リラードは一足早くシーズンを終えることになるかもしれない。