2023.05.01
ウェスタン・カンファレンス第2シードのメンフィス・グリズリーズと、第7シードのロサンゼルス・レイカーズによる「NBAプレーオフ2023」ファーストラウンドは、4月25日(現地時間24日、日付は以下同)に第4戦を迎え、シリーズ初の延長までもつれた。
ホームのクリプトドットコム・アリーナで迎えたレイカーズは、最大15点リードする場面もあったのだが、グリズリーズが巻き返していき、第4クォーター残り5分13秒にデズモンド・ベインの3ポイントシュートが決まり、7点ビハインド(90-97)を背負うことに。
すると第3クォーター終了時点で8得点だったディアンジェロ・ラッセルが爆発。約1分の間に3本連続で長距離砲を放り込み、レイカーズが一気に99-97で逆転に成功。
グリズリーズの反撃もあり、第4クォーター残り6.1秒にジャ・モラントのビハインド・ザ・バックパスからベインがショットを決めてグリズリーズが2点をリード。だがレイカーズはレブロン・ジェームズが終了間際に高いアーチのレイアップを決めて延長に持ち込んだ。
その延長ではグリズリーズに1点差まで詰め寄られたものの、レイカーズは先制点を決めてから終始リードを保ち、残り29.1秒にレブロンがリング下でショットを決め切って咆哮。ファウルで得たフリースローこそ落とすも、最終スコア117-111でレイカーズが勝利を手にした。
見事勝利したレイカーズでは、オースティン・リーブスが23得点6アシスト、ラッセルが17得点、ジャレッド・バンダービルトが15得点6リバウンド3ブロック、アンソニー・デイビスが12得点11リバウンド2スティール4ブロック、デニス・シュルーダーが12得点、八村塁が7得点6リバウンドをマーク。
もっとも、この試合で殊勲の働きを見せたのはレブロンだろう。チーム最長の45分28秒プレーした38歳の大ベテランは、勝負どころの得点だけでなく、前半には2本のブロックショットを浴びせ、最終クォーターにはモラントのオフェンシブファウルを誘発するなど奮戦し、22得点に20リバウンド7アシスト2ブロックと獅子奮迅の活躍。
キャリア20年目のレブロンにとって、20リバウンドはレギュラーシーズンを含めたキャリアハイ。「俺はこれまでのキャリアですごいことをいくつかやってきた。けど20&20(20得点20リバウンド以上)はやったことがなかった。だからすごくクールなことだ」と話していた。
レイカーズは2020年にレブロンとデイビスによる超強力デュオでリーグ制覇。だが翌2021年はプレーオフまで駒を進めたものの1回戦で敗退し、昨年はプレーオフへ出場することもできなかった。
2年ぶりにプレーオフの大舞台へ帰ってきたレブロンは「こういう瞬間が俺は大好きなんだ。ポストシーズンが大好きでね。数多くの試合に出ていたし、そこでプレーメークするのが大好きなんだ。チームメートたちと一緒にコートへ立ち、彼らがこれまでに味わったことのない経験を伝えているんだ」と話していた。
ホームで2連勝したレイカーズは、これで3勝1敗とし、ファーストラウンド突破に王手をかけた。27日に敵地フェデックス・フォーラムで行われる第5戦に勝利すれば、カンファレンス・セミファイナルへ駒を進めることができる。
だがアウェーゲームで、相手はシーズン終了まであと1敗と追い込まれているだけに、必死の形相で襲い掛かってくることが容易に想像できる。そのため、シリーズを締めくくる試合(クローズアウトゲーム)についてレブロンはこう語っていた。
「クローズアウトゲームというのは、いつだってシリーズのなかで最も難しい試合だ。最も骨の折れるものになるし、一番厳しいものになる。だから俺たちはそれに向けて準備しなければいけない。俺たちならそれができると思っている」
もし第7シードのレイカーズが第2シードのグリズリーズとのシリーズを突破できれば、2010年にダラス・マーベリックスを4勝2敗で下したサンアントニオ・スパーズ以来初の第7シードによるアップセットとなるだけに、第5戦も注目を浴びるに違いない。
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