2023.02.27
2月20日(現地時間19日、日付は以下同)。「NBAオールスターゲーム2023」がビビント・アリーナ(ユタ州ソルトレイクシティ)で開催され、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がキャプテンを務めた「チーム・ヤニス」が184-175で勝利を飾った。
2018年のドラフト導入後、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がキャプテンを務める「チーム・レブロン」は、これまで5戦負けなしだったものの、今年は初黒星となった。
カリーム・アブドゥル・ジャバー(元レイカーズほか/18度)を抜き、NBA史上最多となる19度目のオールスター出場を飾ったレブロンは、ロングジャンパーでチーム最初の得点を記録したほか、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)の絶妙なパスからワンハンドのアリウープダンク、1人アリウープでボースハンドダンクを炸裂させ、ディープスリーも決めるなど計13得点4アシスト。
前半途中、レブロンはパスカル・シアカム(トロント・ラプターズ)をブロックしようとリムへ向かって跳んだ際にリングへ右手の指を当ててしまったことで後半は欠場。
今年「チーム・レブロン」で指揮官を務めたのは、ナゲッツのマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)。レブロンにとってはクリーブランド・キャバリアーズ時代のアシスタントコーチ(AC)でもあった。
「コーチ・マローンはディフェンス重視のコーチなんだ。俺は彼のために、今夜1回止めて見せると言ったんだ。ちょっとしたチェイスダウンブロックをしようとした時、リムに指が当たってしまったんだ」
レブロンは右手を痛めたプレーについてそう振り返ったものの、その症状については「でも大丈夫。あまり心配することだとは思っていない」と話していた。
先日、レブロンはレギュラーシーズン通算得点でジャバー(通算3万8387得点)を抜き、歴代トップへ浮上。オールスターブレイクの時点で3万8411得点まで伸ばしている。そしてこの日は会場にレブロン、ジャバー、ユタ・ジャズのレジェンドで歴代3位の3万6928得点を誇るカール・マローンがそろい、通算得点歴代トップ3が集結。
レブロンは試合後の会見で、ジャバーとマローンについてこのように語っていた。
「夢のような気分さ。確かに、俺はライブでカリームを見る機会はなかったけど、ゲームの歴史については知っている。彼の試合やリプレー、映像はたくさん見る機会があった。
カール・マローンのゲームについてはライブでたくさん見る機会があった。彼のフィジカル面も見てきた。だが彼にはほかにもミッドレンジのジャンプショットやフロアを駆け抜ける走力といった巧さもあった。カリームのゲームはユニークそのもので、誰も盗めないし、特許を取ることもできないものなんだ。
彼らはそれぞれの時代ですごく支配してきた。彼らにはそれぞれのゲームがあり、すごくユニークだったんだ。だからこそ、彼らはバスケットボール界で偉大な選手たちなのさ」
NBAは23日までオールスターブレイクで、24日からレギュラーシーズン後半戦が始まる。現時点で、レブロン率いるレイカーズは27勝32敗でウェスタン・カンファレンス13位と、プレーイン・トーナメント進出圏外。プレーイン最終枠にいる10位のオクラホマシティ・サンダー(28勝29敗)と2.0ゲーム、プレーオフへストレートで出場できる6位のダラス・マーベリックス(31勝29敗)とは3.5ゲーム離れているため、2シーズンぶりにプレーオフへ出場するためには、ここから白星を量産しなければならない。
オールスターのドラフト前にメディア応対をこなしたレブロンは、「レギュラーシーズンとして、俺のキャリアのなかで最も重要な23試合になる。俺はそういうマインドセットでいる。そしてチームの皆がブレイクから戻ってくると願っている」と口にし、さらにこのように話していた。
「2年連続で自分がポストシーズンにいないなど見たくない。それは俺のDNAじゃないんだ。俺たちはこうして座って(通算得点の)記録について話し合っているが、俺自身はポストシーズンへ出場すること、自分に新たなラリー・オブライエン・トロフィー(優勝トロフィー)を競い合えるチャンスを与えることの方が大事なんだ。それが俺という男であり、そこへ切り替えている」
キャリア20年目の大ベテランが、アンソニー・デイビスやデニス・シュルーダー、そしてシーズン途中のトレードで加入したディアンジェロ・ラッセルにマリーク・ビーズリー、ジャレッド・バンダービルト、さらには八村塁といった選手たちをまとめ、プレーオフ進出を飾ることができるのか。ここから始まるレイカーズの巻き返しに注目していきたい。
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