2023.05.03

キングスを17年ぶりのPOに導いたフォックス…「シーズンが終わって悔しかったのは初めて」

キングスを17年ぶりのプレーオフに導いたフォックス(中央)[写真]=Getty Images
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 リーグ記録となる16年連続のプレーオフ不出場をついに打ち破り、「NBAプレーオフ2023」で実に17年ぶりとなるポストシーズン進出を決めたサクラメント・キングス。オールスタービッグマンのドマンタス・サボニス、ルーキーながら頼れる存在となったキーガン・マレーなど、新戦力が快進撃に貢献する形となった。

 そして忘れてはいけないのがディアロン・フォックスの躍進だろう。チーム一筋で6年目を過ごしていたガードは新たなタレントらをまとめ上げ、“勝てない”エースから“勝てる”エースに成長し、今年は自身初となるオールスター選出を達成。クラッチでの勝負強さも光り、今シーズンから新設された「最優秀クラッチ選手賞」の初代受賞者に輝いた。

 キングスはプレーオフ1回戦でゴールデンステイト・ウォリアーズと激突し、第7戦までもつれる大激闘を繰り広げる。フォックスは第4戦で左手の人差し指を剥離骨折するトラブルに見舞われたが、痛みに耐えて強行出場。チームは惜しくもファーストラウンド敗退という結果に終わったが、最後まで戦う姿勢を貫いた。

フォックス(右)とカリー(左)のマッチアップは観客を沸かせた[写真]=Getty Images

 ウォリアーズに敗れたGAME7のあと、フォックスは記者会見に出席。穏やかな表情で席に着くと「シーズンが終わって、気持ちが揺れ動いたのはこれが初めてだと思う」と、プレーオフを惜しむ言葉を口にした。

「このような終わり方になったけど、もしかしたらプレーを続けられたんじゃないか、セカンドラウンドに進めたんじゃないか、シーズンを延長することができたんじゃないかってね。シーズン終了がつらいと感じたのは、今回が初めてだ」

 ウォリアーズとのシリーズで7試合すべてに出場し、1試合平均27.4得点5.4リバウンド7.7アシストを挙げたフォックス。自身初のポストシーズンでパフォーマンスを維持し続け、本人も語るように充実した時間を過ごすことができたのだろう。

 プレーオフ不出場が常態化していたキングスを、仲間たちとともに強豪チームへのし上げたフォックス。満を持して臨んだポストシーズンで惜敗した悔しさを晴らすためにも、来年もこの舞台へ舞い戻ってもらいたい。

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