2023.08.03
2022ー23シーズンはデンバー・ナゲッツの初優勝で幕を閉じた。NBAはこれからしばしの休養期間に入るが、フロントは来シーズンの成功に向けてチームづくりの最重要フェーズに突入する。
最初に着目すべきは、やはりフリーエージェント(FA)だろう。しかし、今シーズンのFA市場で優秀なスモールフォワードを探すためには、少し深掘りが必要かもしれない。
『The Athletics』のジョン・ホリンジャーは、FAのトップターゲットをリストアップ。そのメモには、ミルウォーキー・バックスの2番手として存在感を放つクリス・ミドルトンをはじめ、ナゲッツのシックスマンを担いチャンピオンリング獲得に貢献したブルース・ブラウン、確かな実力とスタイルを兼ね備えるケリー・ウーブレ、ユタ・ジャズ時代の輝きを取り戻したい3&Dのジョー・イングルスらが名を連ねている。
ホリンジャーは、その注目選手の中で渡邊雄太もメンションしている。
Yuta Watanabe had a breakout year in Brooklyn, shooting 44.4 percent from 3, but the Nets’ crowd at the forward position makes it seem unlikely he’s back.
One obvious place to look for him on a minimum deal would be Phoenix, @johnhollinger writes.https://t.co/glZ6olP4Cq pic.twitter.com/yWsuUsyGmP
— The Athletic NBA (@TheAthleticNBA) June 14, 2023
メンフィス・グリズリーズでバスケットボールオペレーションの副社長を務めていた同氏は、渡邊がブレイクしたブルックリン・ネッツに復帰する可能性は低いと予想した。渡邊はシーズン前半、持ち前のハスリングに加えて、3ポイント成功率が飛躍的に向上。一時は50パーセント以上の成績を残して、リーグランキングの1位に君臨し、オールスターゲームの3ポイントコンテスト出場も騒がれたほどだ。
しかし、ケビン・デュラントやカイリー・アービングといった主力の相次ぐ退団により、ロスターが大きく変動。渡邊はその皺寄せを受ける形でプレータイムが次第に減少し、シーズン後半はベンチで我慢の時間が続いた。
ホリンジャーは、渡邊を「キャッチ&シュート以外のオフェンスレパートリーは限定的だが、堅実なディフェンダーとして、多数のポジションを補完できる4番手のフォワードとして、良い補強になるでしょう」と評価。そして、3ポイントラインの外側では、より快適なプレーができると期待を寄せている。
サラリーの問題を抱えるチームにとって、効率の良いミニマム契約はロスター構築に不可欠。昨シーズン大きくステップアップした渡邊は、その機動力とサイズを含めて、獲得を望む球団は少なくないだろう。
ホリンジャーの見立てでは、フェニックス・サンズが次なる行き先の最有力候補となっている。その要因として、ネッツで素晴らしいリレーションを築いたケビン・デュラントの存在を挙げており、アリゾナ州で再会する可能性は高いとしている。
もし実現すれば、Yuta the ShooterとKDが『フットプリント・センター』で派手なハイタッチを交わすシーンが見られるかもしれない。
文=Meiji
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