2024.05.29

イースト決勝で敗退したシアカム「ここまで勝ち上がることの難しさは分かっている」

ペイサーズの得点源として活躍したシアカム[写真]=Getty Images
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■4年ぶりの大舞台でリーグ4強入りも、イースト決勝はスウィープで敗退

 2023-24シーズンのインディアナ・ペイサーズは、4年ぶりにポストシーズン進出を飾り、2014年以来初のカンファレンス・ファイナルまでこぎ着けた。

 だがボストン・セルティックスとの「NBAプレーオフ2024」のイースタン・カンファレンス・ファイナルで、ペイサーズは4連敗のスウィープ敗退を喫してしまい、今シーズンを終えることに。

 指揮官としてペイサーズのプレーオフ返り咲きを後押ししたリック・カーライルHC(ヘッドコーチ)は、5月28日(現地時間27日、日付は以下同)に行われたシリーズ第4戦を終えてこう話していた。

「このチームの選手たちは受け入れてくれた。相手(セルティックス)へ敬意を表するよ。この2試合、彼らはやり遂げたのだから。シンプルに、彼らが我々より多くのプレーを決めたんだ」

 ペイサーズはレギュラーシーズン途中にシックスマンのベネディクト・マサリンが肩の手術のためシーズン終了。24日のシリーズ第2戦ではオールスターガードのタイリース・ハリバートンが左ハムストリング負傷のため戦線離脱と、戦力ダウンを余儀なくされた。

 それでも、22日の初戦は第4クォーター残り8.5秒で3点、26日の第3戦では試合時間残り2分34秒の時点で8点、第4戦でも残り8分46秒で9点をリードするなど奮戦。

 その後セルティックスがどの試合でも逆転に成功し、ペイサーズから勝利をモノにしたのだが、両チームによるシリーズはスウィープという結末ながら、ペイサーズが勝利を手にしていても決しておかしくない試合がいくつもあった。

イースト決勝で奮戦したネムハード[写真]=Getty Images

 チーム2位のシリーズ平均21.0得点に3.8リバウンド7.8アシストを残し、ハリバートン離脱後も活躍したアンドリュー・ネムハードはこう話す。

「自分たちのような若いチームにとって、プレーオフでこうした経験を積むことはかけがえのないものなんだ。このチームにいる選手たちの多くが初めてだった。ほんの少しの部分でもっとうまくできたかもしれない。こうした試合がどう進んでいくのかを学ぶことになった」

 セルティックスにはジェイソン・テイタムジェイレン・ブラウンアル・ホーフォードドリュー・ホリデーといったプレーオフ経験豊富な選手たちが多く在籍しており、経験という面でペイサーズが劣勢だったことは否定できない。

 だが2019年にトロント・ラプターズでNBAチャンピオンとなり、シリーズ平均でチームトップの23.3得点7.5リバウンドに4.5アシストを残したパスカル・シアカムは、自身の経験からこう口にしていた。

「僕らはこの敗戦から学び、またやってみせる。けどなにも保証されてはいないんだ。ここまで勝ち上がることがどれだけ難しいかは分かっている。相手チームのことを称賛したい。彼らは僕らが犯したどんなミスであろうとそれをアドバンテージにしていた。彼らはそれをやってのけたのさ」

 4年ぶりのプレーオフでリーグ4強に残ったのだから、今シーズンのペイサーズはチームとして飛躍を遂げたことは間違いない。来シーズン以降に再びプレーオフへ出場し、カンファレンス・ファイナルまで駆け上がって勝利を飾ることができるのか。

 ここからはドラフトやFA(フリーエージェント)戦線もあり、ロスターが変動するかもしれないが、次のシーズンでもペイサーズがプレーオフチームになることができるか注目したい。

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