2024.05.29

「全く期待していなかった」…ジェイレン・ブラウンがイースト決勝のMVPに選出

ペイサーズとのシリーズで大活躍したブラウン[写真]=Getty Images
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■2年ぶりの頂上決戦を前に「僕らは去年、その前とは違うチーム」

 5月28日(現地時間27日、日付は以下同)にゲインブリッジ・フィールドハウスで行われた「NBAプレーオフ2024」のイースタン・カンファレンス・ファイナル第4戦。ボストン・セルティックスはインディアナ・ペイサーズとの激戦に105-102で終止符を打ち、4戦全勝でシリーズを突破した。

 セルティックスのレジェンド、ラリー・バード(元セルティックス)の名が冠されたイースタン・カンファレンス・ファイナルMVPには、投票者9人のうち5人から得票されたジェイレン・ブラウンが選出。残り4票はチームメートのジェイソン・テイタムだった。

トロフィーを掲げて笑みを見せたブラウン[写真]=Getty Images

 ブラウンは「全く期待していなかった。これまで、僕はそういう賞とは無縁だったから」と語るも、シリーズに決着をつけた第4戦でゲームハイの29得点に6リバウンド2アシスト3スティール1ブロックをマーク。

 しかも102-102の同点で迎えた試合時間残り1分5秒にアンドリュー・ネムハードのショットをブロックし、直後のポゼッションで決勝弾となったデリック・ホワイトの3ポイントシュートをアシストしてみせた。

 また、初戦では延長に持ち込むクラッチスリーを放り込み、第2戦ではプレーオフ自己最多に並ぶ40得点を奪った男は、シリーズ平均40.9分29.8得点5.0リバウンド3.0アシスト2.0スティールにフィールドゴール成功率51.7パーセントを残してセルティックスのファイナル進出に貢献。

 オールスターに3度、オールNBAチームに1度選ばれてきたブラウンだが、今シーズンはオールNBAチーム入りを逃しており、アウォードを手にする機会はあまりなかったとはいえ、このシリーズで見事なパフォーマンスを見せたことは間違いない。

 オールスターガードのタイリース・ハリバートンを最後の2戦で欠きながら、セルティックスと好勝負を演じたペイサーズへ、ブラウンはリスペクトを込めてこう話していた。

「僕らが勝ててハッピーだ。そしてインディアナのことを称えたい。彼らはタフなプレーをしていた。インディアナのことをいいチームじゃないと見ている人がいるのは知っている。けど今シーズンを通して、自分たちにとって彼らはタフなチームだった。フィジカルで速く、僕らへたくさんプレッシャーをかけてきた。彼らと対戦できて感謝しているし、リスペクトしている」

ネムハードへのブロックなど、守備面でも活躍したブラウン[写真]=Getty Images

 イーストを12勝2敗で勝ち上がったセルティックスが、チャンピオンシップ獲得をかけた頂上決戦へ足を踏み入れるのは2022年以来2年ぶりのこと。この年はゴールデンステイト・ウォリアーズ相手に2勝1敗とリードするも、第4戦から100得点未満に抑え込まれて屈辱の3連敗に陥り、2勝4敗で落としていた。

 当時のファイナルへ出場し、ローテーション入りしていたメンバーで今も在籍しているのはテイタム、ブラウン、ホワイト、アル・ホーフォードペイトン・プリチャードの5人。さらにロスターにいたサム・ハウザー、ルーク・コーネットも残っており、6月7日に幕を開ける頂上決戦でリベンジを果たしたいところ。

 といっても、今シーズンのセルティックスにはドリュー・ホリデーという優勝経験のあるベテランガード、オールスター選出経験を持つビッグマンのクリスタプス・ポルジンギスがおり、彼らが球団史上18度目のリーグ制覇を達成するうえでカギとなるかもしれない。

「僕らは去年、その前の年とは違うチームなんだという気がしている。毎年、違うチームとして戦ってきたんだ。時間が経過するにつれて、経験も増したから、僕らはベストを尽くして前進する準備ができていると思う」とブラウンは意気込む。

 気になるファイナルの対戦相手だが、ウェスタン・カンファレンス・ファイナルは29日に0勝3敗のミネソタ・ティンバーウルブズが105-100でダラス・マーベリックスを下したことで、シリーズを第5戦へ引き延ばした。

 セルティックスとしては、この期間に体を休ませて、ファイナルに向けてリフレッシュしたうえで入念に準備していきたいところだ。

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