
2025.03.06
磐石の体制が築かれているNBAでも、想像を絶するような急転落に見舞われることがある。昨シーズン、待望のNBAファイナルまで駒を進めたダラス・マーベリックスは、今年もプレーオフを勝ち上がる有力候補の一角と目されていたが、わずか1ヶ月で崩壊寸前のフランチャイズへと転落してしまった。
2月1日の段階で、マーベリックスはウェスタン・カンファレンスの9位につけていた。カイリー・アービングのコンディションが上向き、ルカ・ドンチッチも復帰間近で、残された試合数を考えれば、プレーオフへのストレートインは現実的な目標となっていた。
しかし、それから1カ月が経過した今、マーベリックスは誰も予想できなかったような状況に陥っている。NBA史上でも過去に類を見ない大崩壊劇となった30日間の出来事を振り返る。
電撃トレードでレイカーズに移籍したドンチッチ[写真]=Getty Images
若干25歳にして、5度のオールスターと5度のファーストチーム選出。昨年は個人としても得点王に輝き、自身を中心に洗練されたロスターを率いて、球団を2010-11年シーズン以来となるファイナルの舞台に導いたドンチッチ。そんなリーグでも指折りの選手であるエースを、フロントはあっさりと手放した。
フランチャイズプレーヤーを重んじるマブスファンは、球団の決定に激怒し、ホームアリーナ前で抗議活動に乗り出した。トレードを計画した張本人であるニコ・ハリソンGMは、ドンチッチのプロフェッショナル精神やディフェンスの重要度を強調したが、未だ理解は得られていない。
加入初戦で負傷したデイビス[写真]=Getty Images
しかし、第3クォーターで悲劇は起きた。デイビスは、左内転筋負傷により、数週間の離脱が決定。また、『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者によると、後述するアービングのシーズンアウトを受けて、デイビスもシーズンの残りを欠場する可能性があるとの考えを示唆している。
インサイドで活躍していたギャフォード[写真]=Getty Images
マーベリックスで2シーズン目を迎えたギャフォードは今シーズン、キャリア最高の平均得点とオフェンシブレートを記録して、チームに欠かせない活躍を続けていた。しかし、内側側副靱帯の損傷により、長期離脱が決定。
また、ドンチッチと良いケミストリーを築いていた2年目のデリック・ライブリー2世も1月下旬に疲労骨折。ビッグマンを本職とする選手が全員離脱してしまい、ジェイソン・キッド監督も手の施しようがなくなってしまった。
マブスの本拠地であるアメリカン・エアラインズ・センター[写真]=Getty Images
現在、チケット価格の上昇は、リーグを見渡しても珍しいことではない。しかし、ドンチッチ放出による不安定な関係下での決断は、注目に値するだろう。
球団は、チケット価格を値上げしても転売市場での購入と比較して15〜23パーセントの節約になるとしたが、『CBS』はビッグゲームなどの例外を除き、二次流通でも価格は安定していると指摘。また、今シーズンから古参ファンのロイヤルティプログラムも廃止され、球団は一部ファンにシーズンチケットの払い戻しを申し出たという。
前球団オーナーのマーク・キューバン氏の元では考えられなかった決断の連続に、ファンは大きな不安を抱いているに違いない。
エースであるカイリーも長期離脱することに[写真]=Getty Images
ACL断裂はキャリアを左右する大ケガである。過去にはコービー・ブライアントやクレイ・トンプソンもこのケガを経験し、長期離脱を余儀なくされている。
しかし、アービングはファンの心配を払拭するよう、インスタグラムのライブ配信で元気な姿をアピール。「回復のプロセスはすでに始まっている。精神的にも、スピリチュアル的にも、感情的にもね」と伝え、早期復帰を誓った。
長年マブスを支えてきたスミス氏(写真左)[写真]=Getty Images
余談だが、マーベリックスは昨年夏に“トレーナー界のレブロン・ジェームズ”の異名を持つ凄腕、ケイシー・スミスを手放している。チームにエナジーをもたらすPJ・ワシントンも足首を負傷しており、スミスとの別れが球団の崩壊を招いているとの見解もある。
加えて、フィラデルフィア・セブンティシクサーズへと放出したクエンティン・グライムズも最近、新天地で44得点の大爆発を披露し、真価を発揮していた。
現実的に考えれば、戦力的にも巻き返しは非常に困難な状況にあるマーベリックス。今後のチームの進路に注目が集まっている。
文=Meiji
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