6時間前

最強デュオ形成なるか?ドンチッチがレイカーズにアデトクンボの獲得を要請

アデトクンボ獲得を直談判したとされるドンチッチ [写真] = Getty Images

 期中の冬のマーケット、または次のオフにまた1人、リーグの顔であるビッグネームがトレードされるかもしれない。

 ルカ・ドンチッチが、ロサンゼルス・レイカーズに対してヤニス・アデトクンボ獲得を直談判したようだ。もしこのオーダーが実現すれば、リーグを震撼させるデュオが結成されることになる。

 事の発端は、アデトクンボが現所属のミルウォーキー・バックスに対して不信感を抱いているという報道に始まった。

リラードの復帰を心待ちにしていたアデトクンボ [写真] = Getty Images

『ESPN』のブライアン・ウィンドホースト記者によれば、アデトクンボはバックスが今夏にデイミアン・リラードを電撃解雇したことにより、球団への不信感が高まったという。アデトクンボは、チームのスーパースターが冷遇されたこと、そして試合の流れを変えられるチームメイトを失ったことの両方に失望し、リラードのケガから復帰後に再び優勝争いに加わるチャンスを望んでいたようだ。さらに、アデトクンボは自身のSNSプロフィールから直近のバックス関連の文言や写真を削除したことで、トレード憶測は一気にヒートアップした。

 この噂を聞きつけたのが、フランチャイズの未来を託されたレイカーズの背番号77だった。

『FOX 32 Chicago』のルー・カネリス記者いわく、ドンチッチは「オフシーズン中にヤニスがミルウォーキーを離れたがっている」という情報を入手。すると、球団フロントに対して2度のシーズンMVPであるギリシャの怪人の獲得を真剣に検討するよう個人的に要請したという。

最強デュオ結成に向け動き始めたドンチッチ [写真] = Getty Images

 ドンチッチは、レイカーズでの2シーズン目で好スタートを切り、古巣ダラス・マーベリックスに自身のトレードが誤りだったことを証明している。これまでの平均スタッツは35.3得点8.9リバウンド8.9アシスト。得点のほか、2ポイント成功率60.1パーセント、フリースロー試投数11.9本もキャリアハイの成績で、MVP級のスタッツを叩き出している。

 しかし、ドンチッチは個人記録以上に、どのようにチームの優勝確率を最大化するかに集中しているように思える。レブロン・ジェームズのキャリア終盤にあり、ドンチッチの存在はレイカーズの未来そのもの。そこで浮上したのが、同じヨーロッパ出身である9度のオールスターとの共闘構想というわけだ。

ギリシャの怪人獲得のための”代償”になる可能性がある2人 [写真] = Getty Images

 しかし、レイカーズがもしアデトクンボを獲得するのであれば、それなりの代償を支払わなければならない。現在のアセットであればオースティン・リーブスまたは八村塁の差し出しは絶対条件となり、ドラフト1巡目指名権やセカンドユニットの上位選手たちのパッケージングも必須。しかし、このデュオが誕生すれば史上最強クラスのコンビとなる可能性は高く、フランチャイズの方針を根本から変えうるチャレンジとなるだろう。

 一方で、レイカーズはアデトクンボ争奪戦に参加している球団の一つにすぎない。報道ではニューヨーク・ニックスも有力候補として名が挙がっており、バックスも見返りを最大化できるタイミングを見計らっている。しかし、ドンチッチが積極的に意見している点は、他の候補とは大きく異なるリクルーティングポイントだ。

 もしレイカーズが大きな代償を受け入れ、アデトクンボ獲得に踏み切れば、ウェスタン・カンファレンスに新たな“王朝候補”が誕生する。ドンチッチとアデトクンボという二枚看板に、シュート力とディフェンスを兼ね備えたロールプレーヤーを周囲に配置できれば、複数回の優勝を狙うエリートロスターが完成するシナリオも現実味を帯びてくる。

 アデトクンボの去就がリーグ最大の話題となるのか。波紋は静かに広がりつつある。

文=Meiji

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