2023.08.29

ブロニーの心停止は先天性心疾患と判明…治療可能で家族はコート復帰に意欲

カムバックの可能性が見えてきたブロニー・ジェームズ[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ブロニー・ジェームズの心停止の原因が先天性心疾患だと判明したようだ。現地メディア『TMZ』の報道によると、医師たちによる広範な検査の結果、治療は可能であるとし、今後のバスケットボールキャリアに明るい兆しが見え始めたようだ。

 家族の大黒柱であるレブロン・ジェームズは、未来ある息子のために手を尽くしたのだろう。ブロニーの心停止には国内のトップ心臓外科医たちが究明にあたり、医師たちは協議を重ね、原因を特定したという。

 ジェームズ一家は以下の声明を発表し、今後の治療についても前向きな見解を示している。

「これは解剖学的にも、機能上の観点から見ても、重要な先天性心疾患です。治療が可能なため、治療を行うつもりです」

「メリジェ・チュクメリジェ博士のシダーズ=シナイ・メディカル・センターでの包括的な初期評価と、マイケル・J・アッカーマン博士率いるメイヨー・クリニックおよびマシュー・W・マルティネス博士率いるアトランティック・ヘルス/モリスタウン・メディカル・センターでの再評価を経て、ブロニーの心停止の原因を特定しました」

 ブロニーは去る7月24日(月)、南カリフォルニア大学(USC)のキャンパスでのワークアウト中に心停止に陥った。しかし、大学のメディカルスタッフとアスレティックスタッフの迅速かつ適切な処置により、ブロニーは一命を取り留め、集中治療室での処置後も容態は安定。最近では父とともに外出先でも元気な姿が確認されており、ロサンゼルス・ドジャースの試合観戦や世界的ラッパーのドレイクのコンサートに訪れている。

 ジェームズ一家は、ブロニーがコートに戻る可能性について、自信をのぞかせている。

「ブロニーの完全な回復と、近い将来にバスケットボールへ復帰することについて、非常に自信を持っています。メディアに随時情報を提供しますので、家族のプライバシーを尊重いただくよう、引き続きお願い申し上げます」

 ブロニーは、大学入り直前の「ESPN 100」の最終評価で全米19位にランクイン。また、「247Sports」の格付けでも27位にリストアップされ、「チームのために尽力する意欲的なパサーであり、献身的なディフェンダー。父から想像するような才能を持っているわけではないかもしれないが、成熟したフロアゲームを得意とするバランスのとれたコンボガード」と、NBA入りを期待するスカウティングリポートが記されている。

 進学先のUSCは、デマー・デローザンエバン・モーブリーケビン・ポーターJr.、ニック・ヤングなど、近年数多くのNBA選手を輩出してきた名門校。現在のヘッドコーチは、かつて無名のフロリダ・ガルフ・コースト大学をスイート16まで導いたアンディ・エンフィールドであり、ブロニーと同学年で全米1位の評価を受けるアイザイア・コリアーも入学を決めたことで、大きな注目が集まっている。

 しかし、長い人生において健康に勝るものはない。ブロニーが無事に心疾患を克服し、再び試合をコントロールする日が訪れることを切に願う。

文=Meiji

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