2023.08.30

バスケW杯で2次R進出を決めたオーストラリアの指揮官「我々は新たなレベルへ上がった」

オーストラリアのゴージャンHC[写真]=Getty Images
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セカンドラウンド初戦で東京五輪の3位決定戦カードが再戦か?

 FIBAランキング3位のオーストラリア代表は、8月29日に沖縄アリーナで行われた「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」のグループフェーズのファーストラウンド最終戦に臨み、日本代表(同36位)を109-89で下したことで、2勝1敗でセカンドラウンド進出を決めた。

 ブライアン・ゴージャンHC(ヘッドコーチ)は「このグループとともに次のステージへ進むことができてうれしいね。それは、我々はこの大会が進んでいくにつれて良くなっているからだ」と切り出し、ファーストラウンドをこう振り返っていた。

「我々がドイツに負けたことは分かっている。だが試合を見直した時、ドイツとの試合はこのトーナメント全体でもベストゲームの1つだと思ったんだ」

 オーストラリアは27日のドイツ代表戦を落としたとはいえ、大激戦の末に82-85で惜敗した好ゲームだった。そして29日は、ホームでフィンランド代表を下して勢いに乗る日本とのセカンドラウンド進出をかけた大一番だったのだが、オーストラリアは試合開始から一度もリードを許さず、最大27点差をつけて完勝。

 この試合ではジョシュ・ギディー(オクラホマシティ・サンダー)が26得点5リバウンド11アシスト、ゼイビアー・クックス(ワシントン・ウィザーズ)が24得点16リバウンド2ブロック、先発起用されたジョシュ・グリーン(ダラス・マーベリックス)が15得点3リバウンド4スティール、ニック・ケイ島根スサノオマジック)が13得点3リバウンド、パティ・ミルズ(アトランタ・ホークス)が11得点3リバウンド9アシストをマーク。

 敗れた日本ではジョシュ・ホーキンソンサンロッカーズ渋谷)が33得点7リバウンド、渡邊雄太(フェニックス・サンズ)が24得点7リバウンド、富樫勇樹千葉ジェッツ)が14得点7アシストを残した。

 とはいえ、オーストラリアは序盤からチーム全体で日本へ襲い掛かり、コート上の選手たちがカッティングしてギディーやミルズらがパスを通し、ペイントエリアの得点で68-34と圧倒。オフェンシブ・リバウンド数(19-12)、セカンドチャンスポイント(24-11)、ファストブレイクの得点(21-10)でも大差をつけ、チーム全体で見事な連係を見せていた。

 この日“ブーマーズ”の選手たちがコート上で見せたパフォーマンスを、指揮官はこのように評していた。

「今夜の我々は新たなレベルへ上がった。我々は金メダルを勝ち取るためにやっている。ドイツやスロベニア(のように)チームとしてプレーしている。彼らはまさに同じことをこなしてしまう。(だからこそ)我々は、完璧な状態にならなければいけない。そしてこの試合に勝ったことで、その機会を得たからとても楽しみにしている」

 グループフェーズのファーストラウンドをグループEの2位で終えたオーストラリアは、9月1日から同会場で始まるセカンドラウンドでグループFの1、2位と対戦することとなる。

東京オリンピックの3位決定戦で激突したミルズ(左)とドンチッチ(右)[写真]=Getty Images

 グループFは30日に1試合を残しているのだが、現時点で2戦負けなしのスロベニア代表のトップ通過が濃厚。そのため、1日にさっそくオーストラリアとスロベニアという豪華対決が実現する可能性が高い。

 スロベニアには今大会でトップの平均35.5得点を残すルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)がいる。この2カ国は2021年夏の東京オリンピックで3位決定戦を繰り広げており、この時はミルズが42得点9アシストと大暴れしたこともあり、オーストラリアが銅メダルを獲得。

 セカンドラウンドから準々決勝へ駒を進めることができるのは2カ国のみ。つまり、グループE首位のドイツ、2位のオーストラリア、グループFの上位2チームのうち、2カ国しか勝ち進めないだけに、激しい戦いが展開されるに違いない。