2023.09.03
8月29日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の1次ラウンドが行われ、グループEでは男子日本代表(FIBAランキング36位)がオーストラリア代表(同3位)と沖縄アリーナで対戦した。
ジョシュ・ホーキンソンや渡邊雄太らが得点を重ね、1ケタのビハインドで第1クォーターを終えた日本だったが、第2クォーターに32-18と圧倒され、35-57と大幅なリードを許して試合を折り返す。後半では富樫勇樹、渡邊らが要所の3ポイントシュートで猛追するも、オーストラリアの守備を崩すには至らず、89-109でグループステージ第3戦は黒星となった。
フィンランド代表(同24位)戦で素晴らしいパフォーマンスを披露し、オーストラリア戦では先発を務めた河村勇輝は「本当に強かったという印象があります」と、世界屈指の強豪との戦いを振り返った。
「こういった強豪国相手には、40分間戦い続ける、自分たちの流れを持ち続けないと厳しい戦いになるのは分かっていたなかで、先に相手に流れをつかまれてしまったのは、ポイントガードとして実力不足でした。自分の良さを消してくるディフェンスがたくさんあったと思うので、これも本当に良い経験だったと思います」
フィンランド戦では1度もターンオーバーを犯さなかった河村だが、オーストラリアの守備に苦しみ、ミスを誘われる場面も見られた。「(世界3位は)伊達じゃない」と語ったそのディフェンスは、強化試合で戦ったフランス代表(同5位)、スロベニア代表(同7位)とは一味違った印象を受けたようだ。
「オフェンスだけではない、ディフェンスの連動性を遂行するレベルの高さがあったと思います。スイッチしたあとのビッグマンにもディフェンスで対策されました。キックアウトすればよかったところも、判断が良くなかったところがあると思うので、そこは悔しい限りです」
22点差をつけられるなど、前半はオーストラリアの攻防に圧倒されたが、後半は54-52と互角の戦いを演じた日本。「(相手が)どんなチームでもやれるという自信はチーム全員が持っています」と、チームのプレースタイルを見失うことなく、次戦からは“アジア1位”を目指していく。
「トム(・ホーバス ヘッドコーチ)さんが求めているバスケットをどれだけ遂行できるか、そして簡単なターンオーバーをなくすこととか、そういう細かいことを意識付けしてやっていけば、どんな強豪国相手にも勝てるんじゃないかと思います」
先発ガードとしてチームの手綱を握り、オーストラリアに厳しい守備を敷かれたなかで、チームハイタイの7アシストを記録した河村。日本は17-32位決定戦へと向かうが、持ち前のパス能力を存分に生かし、ぜひともパリオリンピックへの出場権を勝ち取ってもらいたい。
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