2023.09.01
8月29日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の1次ラウンドが行われ、グループEでは男子日本代表(FIBAランキング36位)がオーストラリア代表(同3位)と沖縄アリーナで対戦した。
ジョシュ・ホーキンソン、渡邊雄太らが積極的にゴールを狙い、日本は15-22で第1クォーターを終了。ターンオーバーからの失点も響き、第2クォーターでは18-32と後手に回る時間が続いたが、第3クォーターでは35-30と大量得点でオーストラリアの背中を追いかける。しかし、その後もホーキンソンや富永啓生らの得点で猛追するも、逆転には至らず89-109で悔しい敗戦となった。
「前半は相手のペースで試合が進んでしまい、こういう強い相手だと、そのような時間は1分1秒でも減らしていかないといけない」と、富永はオーストラリア戦を振り返っている。
フィンランド代表(同24位)戦では要所で4本の3ポイントシュートを射抜くなど、大逆転勝利に貢献した富永だったが、オーストラリア戦では徹底されたディフェンスに苦しみ、3ポイントシュートを10本放つも得点にはつながらず。自身の役割を遂行する姿勢を貫いた一方で、相当なやりづらさを感じていたようだ。
「オーストラリアも警戒はしていたと思いますし、コートでも聞こえたんですけど、『(富永に)3ポイントシュートを打たせるな!』というのはずっと言われていました。相手のスカウティングだったり、手足の長さ、ジャンプ力もそうですけど、もっと自分も工夫していかなければならないと思いました」
後半からはドライブやフローターなど、アウトサイドシュート以外でゴールを狙うことに富永はシフトし、第4クォーターでの追い上げに貢献した。「ハーフタイムのミーティング中に、スタッフやコーチ陣と話してて。相手の3ポイントシュートの警戒がすごいから、ポンプフェイクからのドライブだったり、そういうとこのシュートが今日はすごい合っていたと思います」。
17-32位決定戦に回る日本が、ワールドカップで戦うのは残り2試合。パリオリンピックの出場権利を手にするために、チームは正念場を迎える。「100パーセントの状態で次の試合に戻ってこられるように、そして世界レベルになると20分の日本のバスケットでは勝てないので、しっかりと40分、やり続けるということが勝利の秘訣だと思います」。
結果こそ20点差の敗戦にはなったものの、「やれないことはない」という実感も得たと語った富永。パリオリンピック出場を手にするためにも、高火力のオフェンスでチームを助け、最後まで走り切ってもらいたい。
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