2023.06.15

「Bリーグの歴史に名前を刻めたことを誇りに思います」…西田優大がベストタフショットと今シーズンの戦いを振り返る

B.LEAGUE AWARD SHOW 2022-23で表彰された西田 [写真]=B.LEAGUE
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ファンのWEB投票とSNS投票によって選ばれる「ベストタフショット賞 presented by G-SHOCK」は、西田優大シーホース三河)が第22節富山グラウジーズ戦で決めたショットが受賞した。

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2月12日に行われたB1第22節富山グラウジーズ戦の第2戦、同点のまま迎えた試合時間残り2秒。ディフェンスリバウンドを拾った西田が自陣から放った超ロングショットは、バックボードに当たりながらもリングをくぐり、劇的な決勝ブザービーターとなった。受賞が発表された「B.LEAGUE AWARD SHOW 2022-23」終了後、本人に受賞の喜びを聞くとともに激動の今シーズンを振り返ってもらった。

インタビュー・文=峯嵜俊太郎
写真=B.LEAGUE

■「僕のせいで負けるわけにはいかない」と思っていた

――ベストタフショット賞の受賞おめでとうございます。まずは率直な感想を教えてください。
西田 やはりアワードショーで表彰されるというのは特別なことなので、ファン・ブースターの皆さんのおかげで昨シーズンに続いてあの場所に立てて、本当にうれしいです。

――今シーズンのアワードショーは4年ぶりの有観客での開催となりました。
西田 有観客でしたが、どちらかというと初めて出席した昨シーズンの方が緊張はしました。むしろ今回は、シーホース三河のファンの方も駆けつけてくれていて、すごくうれしかったです。僕の愛称である“おでんくん”の人形を持った方がいるのもしっかり見えました(笑)。

――受賞したショットを振り返っていただきたいのですが、同点で残り15秒、タイムアウト明けから相手のオフェンスでしたが、どのような心境でこのプレーに臨んだのでしょうか?
西田 この時はオーバータイム覚悟で、とにかく1本守り切ることに集中してコートに入りました。特に僕はこの試合でノーマークのレイアップを外してしまうシーンがあったので、「僕のせいで負けるわけにはいかない」とずーっと思いながら試合をしていました。本当に入って良かったです……(笑)。

――相手のショットが外れて、西田選手がリバウンドを拾った時点でタイムアップまで残り2秒でした。
西田 正直、クロックを見る余裕はなくて、正確な時間は把握していませんでした。相手のオフェンスにかかった時間から、おそらく本当に数秒しか残っていないだろうというのは感じていて、「とにかく投げなきゃ!」という心境でショットを打ちました。

――そして放ったボールがバックボードに当たってリングをくぐりました。ショットを打った瞬間の手応えは?
西田 実は手応えはあまりなくて、ボールの軌道も見えていませんでした。打った瞬間に相手のディフェンス2人に挟まれて、もうもみくちゃになりながらのショットだったので。僕自身も「入らないや…」と思ってベンチに帰ろうとしていたくらいです。

――あらためて入った瞬間の心境はいかがでしたか?
西田 多分、自分が一番びっくりしていましたね。あんな距離のショットを決めたのは学生時代を含めても初めてですし。ただ、これまでの練習でチームメートとハーフコートショットの勝負をしたことがあるんですけど、僕は結構得意な方であまり負けたことがないんです。今思えば、そういうちょっとした遊びのような練習もやっていて良かったなと思います(笑)。

劇的な勝利を果たし、西田を中心に広がる歓喜の輪 [写真]=B.LEAGUE


――こうしてあらためてショットを振り返ってみていかがですか?
西田 このショットは僕にとって、プロとして初めて決めたブザービーターでもあります。ましてや、それを決めて試合にも勝つことができるなんて、今後そう何度も体験できることではないと思うので、素直にうれしく思っています。過去を振り返っても、あれだけの距離のブザービーターは五十嵐圭選手が決めたものくらいしか思い浮かばないので、そうしたずっと語り続けられるようなショットを決めて、Bリーグの歴史に名前を刻めたことを誇りに思います。

■勝負どころで結果を出せる選手になりたい

――今回贈呈されたG-SHOCKの印象はいかがですか?
西田 めちゃくちゃカッコ良くて、もらった瞬間テンション上がりましたね。すごく高級感のあるメタリックな見た目なんですけど、チタン合金ということであまり重さも感じないところが気に入っています。バンドの部分もチタンでできていて、すごくスマートな印象です。

――どんなシーンで着用したいですか?
西田 ちょうどアワードの最後の写真撮影の時のことなんですけど、富樫勇樹選手に「せっかくだから着けて撮影したら?」と言われて、実際に着用してみました。あの日着ていたフォーマルなスーツにもビシッと合う時計だったので、どんな場面でも使えるなと思いました。

――少し「時間」にまつわる質問も伺えればと。もし好きなだけ自由な時間が与えられるとしたら何をしますか?
西田 僕はドライブすることが好きなので、車で日本一周とかしてみたいですね。長距離ドライブが好きで、実家の徳島に帰るのにも車を使ったりしています。半日くらいかかるんですけど、そのくらいは苦もなくドライブできちゃうくらい好きです。

アワードショーでは贈呈された時計を実際に着用して写真撮影に臨んだ [写真]=B.LEAGUE


――西田選手にとって今シーズンはどのようなシーズンになりましたか?
西田 序盤戦からなかなかチームとして噛み合わない期間が続いてしまいましたが、2月のバイウィークが明けた頃からはかなりいい雰囲気で試合ができるようになって、実際成績的にも上向きました。決して望んでいた結果ではありませんが、すべてがネガティブだったわけではなく、来シーズン以降につながる手応えは確かに得られたと思っています。

――個人のパフォーマンスについてはいかがでしょうか?
西田 柏木(真介)さんや細谷(将司)に「(チームの中心は)お前だぞ」とずっと言われてきていたので、そうした自覚や責任を持って取り組まなければいけないという心境で開幕を迎えました。ただ、気負いすぎて空回りしてしまった部分も多かったので、勝負にこだわりながらも、もう少しバスケを楽しむ。そのバランスに苦労したシーズンでした。

――手応えを感じたプレーはありますか?
西田 日本代表活動にも関わるのですが、トム・ホーバスHCはすごく数字をチェックする方なので、3ポイント成功率は意識していました。昨シーズンと比べて5パーセントほど上げることができたので、満足はできませんがアピールにはつながったのかなと。

――逆に課題を感じた部分は?
西田 昨シーズンよりボールを持たせてもらえる時間が増えてきているなかで、ターンオーバーも増えてしまいました。勝負どころ、チームが点を欲しい時間帯にボールを任せられているので、そこでもう少し結果を出せるような選手にならなければいけないと感じています。

■最後の1秒まで何が起こるか分からないのがバスケの魅力

――今シーズン最も印象に残っている試合は?
西田 3月にアウェーで対戦した横浜ビー・コルセアーズ戦(※3月22日 B1第26節)です。河村勇輝選手もいるフルメンバーの横浜BC相手に1点差(90-89)で勝ち切った試合でした。アウェー4連戦の最後をああいう形で終えられて、そこからチームがより強固になったというか、チームとして勝ち方を学べた試合でもあったので、とても印象に残っています。

――個人的に選ぶチームのMVPは?
西田 長野(誠史)さんだと思います。オフェンスに目が行きがちですが、何よりすごいのはディフェンスの部分。あれだけ前線からハードに守ってくれる選手はなかなかいないと思います。ディフェンスを前から頑張って走れている時が、シーホースとしてもいい時間帯だったので、それを作り出してくれているという意味でも長野さんがチームのMVPだと感じます。

西田が選んだチームMVPはポイントガードの長野(左)[写真]=B.LEAGUE


――シーズン終了後には鈴木貴美一HCの退任が発表されました。印象的な言葉や思い出はありますか?
西田 新人賞をいただいた昨シーズンの序盤に、「お前がエースだぞ」と言われたのが一番心に残っています。そこから「僕はやっていいんだ」というマインドに切り替えるのができたので、本当に大きな言葉でした。

――今オフ、西田選手は日本代表候補合宿にも招集されています。FIBAワールドカップに向けた熾烈なポジション争いも始まりますが、意気込みを教えてください。
西田 なんとしても競争を勝ち抜いて、“メンバーに残ってやる”という思いしかないです。「ここまで選んできてくれたから残れるだろう」とか、そういう考えは一切ありません。コート上ではバチバチと、オフコートでは仲良く、という感じで頑張れたらと思います。

――そうしたオフシーズンを経て、来シーズンは個人的にどんなシーズンにしたいと思っていますか?
西田 タフショットにつながる部分でもありますが、試合終盤の大事な場面でボールを任せてもらえるような選手になっていきたいと思います。今シーズンはなかなか苦しい状況が続くなか、チームの中心にいて影響力のあるプレーヤーだからこその振る舞いなどを学べたシーズンでした。その経験を生かして、チームを引っ張る存在になりたいです。

――最後に投票してくれたファン・ブースターへメッセージをお願いします。
西田 ファン・ブースターの皆様のおかげで2年連続アワードショーの舞台に立つことができて、本当に感謝しています。スピーチでも話しましたが、最後の1秒まで何が起こるか分からないのがバスケの魅力です。そういった魅力を伝えていけるように頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします。

■MRG-B5000B-1JR

G-SHOCKの最上級ラインである「MR-G」シリーズ。MRG-B5000は、G-SHOCK初代モデルのDW-5000Cをこだわりの金属素材と丹念な仕上げにより、MR-Gとしてつくり上げたモデルです。

複雑な形状をしているベゼルを25個の部品で構成することで、パーツごとに細部まで研磨を施すことが可能になり、より高い質感に仕上がっています。またベゼルパーツの間に、ステンレス製の板バネやシリコーン等の緩衝体を備えることで強度を高めた新しい耐衝撃構造のマルチガードストラクチャーを開発。

ケース、ベゼルには64チタンをベースとした高硬度のチタン素材を採用し、バンドには純チタンの約3倍の硬度を持ちながら加工性に優れたチタン合金「DAT55G」を採用。さらにベゼルトップには純チタンの約4倍の硬度を誇り、プラチナと同等の輝きを持つといわれるコバルトクロム合金「コバリオン」が採用されています。

MRG-B5000Bは、美しいミラー面を生み出す素材の特性を生かし鏡面仕上げを多用し、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングを施すことでDW-5000Cから受け継ぐブラックカラーに輝きが加わっています。

機能面では、電波受信機能とBluetooth®通信機能によるスマートフォンとの連携に対応し、実用性も兼備。モジュールは回路押さえ板に金めっき仕上げを施した、MR-G専用モジュールを搭載しています。

<仕様・機能>
●耐衝撃構造
●タフソーラー(ソーラー充電システム)
●20気圧防水機能
●電波受信機能:自動受信(最大6回/日)(中国電波は最大5回/日) <日本>受信電波:JJY、周波数:40kHz/60kHz(福島/九州両局対応モデル)<北米地域>受信電波:WWVB、周波数:60kHz<ヨーロッパ地域>受信電波:MSF/DCF77、周波数:60kHz/77.5kHz<中国>受信電波:BPC、周波数:68.5kHz*ホームタイム設定を受信可能な都市に設定すると、都市に合わせた局を受信します。尚、時差は設定された都市によって設定されます。
●モバイルリンク機能(対応携帯電話とのBluetooth®通信による機能連動)
●ワールドタイム5本:世界39都市(39タイムゾーン、サマータイム自動設定機能付き)+UTC(協定世界時)の時刻表示、ホームタイムの都市入替機能付き
●ストップウオッチ(1/100秒(1時間未満)/1秒(1時間以上)、24時間計、スプリット付き)
●タイマー(セット単位:1秒、最大セット:24時間、1秒単位で計測)
●時刻アラーム5本(1本のみスヌーズ機能付き)・時報
●バッテリー充電警告機能
●パワーセービング機能(暗所では一定時間が経過すると表示を消して節電します)
●フルオートカレンダー
●12/24時間制表示切替
●操作音ON/OFF切替機能
●日付表示(月/日表示入替)
●曜日表示(英・西・仏・独・伊・露の6ヵ国語切替)
●LEDバックライト(フルオートライト、スーパーイルミネーター、残照機能、残照時間切替(2秒/4秒)付き)
●フル充電時の駆動時間(ソーラー発電無しの状態)
機能仕様の場合:約10カ月
パワーセービング状態の場合:約22カ月

<サイズ(H×W×D)>
49.4×43.2×12.9mm

<質量>
114g

■G-SHOCK公式WEBサイト
https://g-shock.jp/

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