2018.06.05
B1リーグ第30節の三遠ネオフェニックス戦で連勝し、「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」進出への希望を残した新潟アルビレックスBB。特に4月29日の2戦目は、第4クォーターのオフィシャルタイムアウトの時点で9点のビハインドを背負う絶体絶命の状況から試合をひっくり返してみせた。
チームの危機を救ったのは、シーズンをとおして絶対的得点源として君臨してきたダバンテ・ガードナーだ。タイムアウトが明けた残り4分47秒以降に10得点を記録。1点ビハインドで迎えた最後の1分間でローポストアタックを2本ねじこみ、チームを劇的勝利に導いた。「自分が何がなんでもやってやろうと思っていたわけではなく、流れの中でチームメートが自分を信用してくれたので、それに応えようとしたまでだ」と本人は言うが、その一方で「自信を持ってプレーできれば、誰が何をしてこようと自分を止めることはできないという自負はある」と自らの力にも確信を持っている。
ただ、そんなガードナーもこのところは得点が思うように伸びず、第27節以降は7試合連続で25得点以下。三遠との第1戦に至っては、残り11秒に3ポイントを決めていなければ今季初めて1ケタ得点に終わるところだった。それまでに30得点以上が25試合を数え、うち6試合は40得点に乗せていることを考えれば、スランプともいうべき状態だったのだ。第2戦で38得点をマークしたことは、ガードナーにとっては殊更大きな意味がある。
「今日は第3クォーターで自信を取り戻したところがあって、第4クォーターは何があっても大丈夫と思っていた。ここ数試合は気持ちや自信の面で不甲斐なさを感じていたが、チームメートが奮起してくれて勝ってきた。だから今日は自分が気持ちを前面に出すことを心掛けたよ」
ガードナーを奮い立たせたのは大黒柱としての自覚とチャンピオンシップ進出への強い意志、そしてブースターの存在だ。チームと同じようにチャンピオンシップへの執念を見せた彼らの大声援も、チーム全体のパフォーマンスに大きな影響を与えた。
「第4クォーターで不利な状況からはいあがるためにもう一歩エナジーが必要だったところを、ブースターのみんなが声援で後押ししてくれた。水曜(5月2日)の富山グラウジーズ戦も、今日と同じかそれ以上の声援が僕たちには必要。そして、最終節のレバンガ北海道戦もアウェーにも足を運んでもらえる人がいたら是非来てもらいたい。絶対に勝たないといけない残り3試合、みんなの力でCSに行きたい」
文=吉川哲彦
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