2019.03.27

富山グラウジーズは勢いを増幅できるか、三遠ネオフェニックスはディフェンスの強度を上げたい

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

富山グラウジーズvs三遠ネオフェニックス(@富山市総合体育館)
3月27日19時5分

 いずれも残留プレーオフ圏内の下位チームが相手だったとはいえ、富山グラウジーズは前々節に続いて前節も連勝。ライジングゼファー福岡との1戦目は6人が得点を2ケタに乗せて91得点を挙げ、2戦目はさらにギアを上げて101得点で、後半だけで57点を積みあげた。前々節に今季初の2ケタをマークした山田大治が1戦目で再び10得点を挙げれば、2戦目では葛原大智が実に第10節以来の2ケタとなる13得点。水戸健史も11試合ぶりに2ケタに乗せたほか、阿部友和宇都直輝があと1点ずつ取っていれば2ケタ得点が7人にのぼるところだった。これで中地区3位、ワイルドカード2位にそれぞれ浮上し、過去2シーズン出場した残留プレーオフ回避も早くも確定。混戦のチャンピオンシップ争いに向け、今節は勢いを増幅させたい。

 しかし、シーホース三河から2勝をもぎ取った三遠ネオフェニックスは決して油断できない相手だ。三河との1戦目は第1クォーターの8点ビハインドから巻き返し、先手を取った第4クォーターは相手の反撃を必死にしのぎ、ウィリアム・マクドナルド川嶋勇人の活躍で逃げきった。2戦目も7点ビハインドから入ったが、第2クォーター以降は鈴木達也と寺園侑斗のガード陣が試合を掌握。三河とは2勝2敗となり、直接対決の得失点差でも全くの五分。残り11試合で4勝差をひっくり返すことも決して不可能ではない。

 三遠は富山とも6勝差がついているものの、今節勝利すれば中地区3位フィニッシュ、大逆転でCS進出という希望もわずかながら見えてくる。まずは今節で富山との対戦成績も五分にし、最終節の直接対決を前に2勝差まで詰めておくことが最低条件。三河を2戦とも66得点に封じたディフェンスの強度を、オフェンス力の高い富山相手にはさらに上げる必要がある。前節特に良かった富山の得点バランスをいかに崩せるかという点で、攻め方をある程度限定させるような守り方を徹底したい。

文=吉川哲彦

■ロースター
・富山(ヘッドコーチ:ドナルド・ベック)
レオ・ライオンズ
アラン・ハーンドン
船生誠也
阿部友和
山田大治
水戸健史
宇都直輝
比留木謙司
大塚裕土
葛原大智
青野文彦
ジョシュア・スミス
前田悟
松山駿

・三遠(ヘッドコーチ:藤田弘輝)
ジョシュ・チルドレス
寺園脩斗
川嶋勇人
長谷川智伸
渡邊翔太
太田敦也
岡田慎吾
ダシルバヒサシ
鈴木達也
菅野翔太
セドリック・シモンズ
ウィリアム・マクドナルド
田渡修人
近藤崚太

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